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2024年5月以降のマイナトラブル調査(中間集計) (3 ページ)

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出典情報 2024年5月以降のマイナトラブル調査(中間集計)1万医療機関からの回答(9/19)《全国保険医団体連合会》
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トラブルを経験した 7,134 医療機関のうち、78%・5,586 医療機関が「健康保険証で資格確認した」
と回答しています。健康保険証で「無保険扱い」
(いったん 10 割)を回避しているのが実態です。
このまま健康保険証が廃止となれば、
「無保険扱い」が増加することは避けられません。
廃止の延期、保険証を残すべき 9割
保険証が廃止された場合、「今も混乱しており、廃止後は受付業務に忙殺されると思う」との回答は
58.8%・6,026 医療機関にのぼりました。
「待ち時間が長くなると思う」は 46.7%・4,781 医療機関とな
りました。
「スタッフを増やして対応せざるを得ない」も 15.7%・1,603 医療機関ありました。
利用率が約1割の今でもトラブルが多発する状況のもと、保険証の廃止を「延期すべき」との回答が
14%、
「保険証は残すべき」が 76.9%、とあわせて9割にのぼりました。
私たちがトラブルの実態を調査し始めてから1年以上が経過し、政府側はトラブルの「解決に向けた
対応」を示していますが、事態は一向に改善していません。
トラブルが生じても、現行の健康保険証が併用されていれば「無保険扱い」は回避できます。医療現
場は切実に現行の健康保険証の存続を求めています。12 月2日まで3カ月をきる状況です。国民の受療
権を守るため、政府は一刻も早く保険証を残す決断をすべきです。
政府のマイナ推進押し付けで患者さんとトラブル
政府は5月から7月にかけてマイナ保険証利用促進月間と位置付け、医療機関に対して補助金を配る
などして、マイナ保険証での受診を患者に呼びかけることなどを求めました。厚労省の報告では声かけ
を行った医療機関は 2024 年7月時点で 77.4%にのぼります。
今回の調査で5~7月のマイナ保険証の利用推進による患者さんとのトラブルの有無を聞いたとこ
ろ「あった」との回答は 9.3%・957 医療機関でした。
「あった」との回答は約1割でしたが、
「なかった」と回答した医療機関も含めて約 1300 件の自由記
述が寄せられました。
「声をかけたら患者さんから怒られた」

「嫌な顔をされた」

「面倒がられた」
、な
ど患者さんとの信頼関係に影響がでた事例や、怒って受診せずに帰ってしまった事例までありました。
12 月2日以降の対応について不安や説明を求められる事例も多数寄せられました。政府のチラシや声
掛けの内容が分かりにくく、誤解や不安が広がっていることは、この間何度も指摘し、是正を要求して
きました。政府の指示通り利用促進をした結果、患者さんは不安を煽られ、現場の受付業務は負担が増
している状況です。一方で、トラブルに見舞われたり、メリットを感じないなどから、医療機関などで
声かけをしても、マイナ保険証の利用率は約1割にとどまりました。
あらためて、政府の強引な利用促進策による医療現場の混乱への責任を問うとともに、今後の正確、
迅速な情報発信、周知徹底を強く求めます。
当会でも保険証の存続を引き続き求めるとともに 12 月 2 日以降も最長1年は現行の健康保険証が
使えることなどを発信していきます。

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