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2024年度 病院経営定期調査 概要版 最終報告(集計結果) (6 ページ)

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出典情報 2024年度 病院経営定期調査 概要版 最終報告(集計結果)(11/16)《日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会》
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Ⅳ.集計結果とまとめ
新型コロナウイルス感染症が拡大した 2019 年度から 2022 年度、5 類移行が行われた 2023 年度以
降の病院経営の実態を把握するため、医業損益の調査項目として、2022 年、2023 年に引き続き
「コロナ関連 緊急包括支援事業 入金額/補助金」ならびに「コロナ関連の補助金を除く経常利
益」を加え、2023 年と同様に水道光熱費の内訳として電気・ガス料金等を再掲科目とした。また、
今回は医療人材確保のための「紹介会社へ支払う紹介手数料・委託料」に関する費用等について調
査を実施した。
2022 年度、23 年度の医業損益比較では、全病院の医業損益の年度比較において医業収益の伸び
は+2.8%、医業費用+2.5%により、23 年度の医業利益は赤字額がわずかに減じたが、経常利益は
医業外収益の大幅な減収により、22 年度の黒字から赤字に転じた。
2023 年 6 月/24 年 6 月の前年同月比較をみると、医業収益-1.5%、医業費用+0.6%となり、医
業利益、経常利益ともに 2 期赤字・減益となった。医業収益の内訳では、入院診療収入が+0.3%
にとどまり、外来診療収入は-5.0%の減収であった。
近年の経営調査では増収減益傾向が続いていたが、24 年度は減収減益傾向に転じることも想定さ
れ、診療報酬改定の影響とあわせて病院経営はさらに厳しさを増し、病院運営の大きな転換点を迎
えたといえる。
また参考として、2018 年度~23 年度の 6 年連続年度比較について追跡調査をみると、医業利益
の赤字病院割合は 18 年度の 67.6%から 20 年度 85.3%、21 年度は 73.5%に改善したが、23 年度に
は再び 83.3%に拡大していた。経常利益の黒字病院割合では、18 年度 52.0%、19 年度 56.9%より
20 年度 73.5%、21 年度 85.3%、22 年度は 82.4%まで増加したが、23 年度は 38.2%に減少してい
た。

≪医業損益に関する調査結果≫
*年度比較(2022 年度/2023 年度)100 床あたり


医業利益

-20,563 万円 から -20,195 万円に赤字が若干縮小した。



経常利益

13,344 万円から-3,722 万円に黒字から赤字に転じ、コロナ関連の補助金
を除くと-7,700 万円から-8,426 万円に赤字が拡大した。



医業利益

赤字病院の割合

74.8%から 74.9%に 0.1 ポイント微増した。



経常利益

赤字病院の割合

23.0%から 53.4%に 30.4 ポイント増加した。コロナ関連の

補助金を除くと 62.9%から 65.3%に 2.4 ポイント増加した。

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