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参考資料2-2 食用赤色3号について(令和6年度第3回食品衛生基準審議会添加物部会資料)[1.3MB] (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_55113.html
出典情報 薬事審議会 医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年度第11回 3/25)《厚生労働省》
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食用赤色3号の発がん性に関する国内専門家の意見
米国FDAにおける措置の根拠となった食用赤色3号のラット発がん性試験の報告について、国立医薬品
食品衛生研究所の安全性評価検討会の専門家から聴取した意見は以下のとおり。

食用赤色3号の発がん性について
○ FDAへの請願書で引用された論文(*1,2)においては、食用赤色3号を4.0%(2464 mg/kg/日相当)と
高濃度に含む餌を与えた雄ラットでは甲状腺濾胞細胞腺腫の発生が有意に増加したとの結果であり、雌
では影響はみられなかった。また、当該文献における雄ラットの発がん性に対する閾値が設定可能であ
り、NOAELは1.0%(約500 mg/kg/日相当)と考えられる。
○ 食用赤色3号は、ラットの甲状腺ホルモンのT4からT3(活性型)への変換を阻害する作用があること
が報告されており、その結果、下垂体からの長期的な甲状腺刺激ホルモン(TSH)刺激による発がんメ
カニズムが考えられる。T4からT3(活性型)の変換阻害は人でも起こりうる可能性がある(*9,10)が、
甲状腺ホルモンとTSHの動態は人とラットでは種差があることが知られており、また、動物試験のよう
に高濃度、高用量で人で食用赤色3号が摂取される可能性は想定できない。(次スライド「食用赤色3
号の国内における推定摂取量」を参照。)
○ 以上から、食用赤色3号についてラット試験で認められた甲状腺での発がんについては、人では安全性
上問題とならないと考えられる。
(*9) Jennings AS, Schwartz SL, Balter NJ, Gardner D, Witorsch RJ. Effects of oral erythrosine (2',4',5',7'-tetraiodofluorescein) on the
pituitary-thyroid axis in rats. Toxicol Appl Pharmacol. 1990 May;103(3):549-56
(*10) Capen CC. Mechanistic data and risk assessment of selected toxic end points of the thyroid gland. Toxicol Pathol. 1997 JanFeb;25(1):39-48.

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