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資料3-3-②西浦先生提出資料 (24 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード (第104回 10/26)《厚生労働省》
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【考察】
・基本シナリオRt=1.3では11月後半に時点入院患者数のピークが訪れ、Rt=1.2だと
それよりも若干だけ遅くピークも低い傾向を認めた。
・いずれの基本シナリオにおいても、予防接種がシナリオ5で進むと最も患者数・
入院患者数が少なく、次にシナリオ1が少なくなる。その際、新規患者数と時点入
院患者数が約20%強だけ基本シナリオよりも低下するものと考えられた。
・Rt=1.3の基本シナリオでは1038万人が累積で感染するものと考えられるが、予防
接種率が高く速いシナリオ5だと、それが797万人に抑えられるものと考えられた。
・Rt=1.2の基本シナリオでは844万人が累積で感染するものと考えられるが、予防
接種率が高く速いシナリオ5だと550万人に抑えられるものと考えられた。
・Rt=1.3と比較すると、Rt=1.2のほうがより緩徐に流行が進むため、予防接種の効
果もより高いと考えられた。
・現流行は流行の進展と共に予防接種が進むため、流行前から接種が完了している
時と比較して間接的効果が極めて顕著な訳ではない。
・他方、予防接種の進捗を確実に図ることで、時点入院患者数を20%程度相対的に
減少させるなど人口学的なインパクトは大きいものと考えられる。
・Rt=1.2などの緩徐に進む流行では予防接種の速度が間に合いやすい傾向があり、
人口学的な予防接種のインパクトも大きくなりやすいものと思われる。個人および
集団での感染予防策の組み合わせがあると、より間接的効果が期待されるものと思
われる。
・現時点までに確認された観察データでは第8波で一部地域を除いて1.3までの上昇
は認めておらず、中央値1.3のシナリオも流行が顕著に早く進む点では悲観的すぎる
可能性があり(予防接種のスピードが流行に追い付きにくい)シナリオ計算を
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Updateするため、今後もリアルタイムでの流行モニタリングが望ましい。