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資料3-3-②西浦先生提出資料 (25 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード (第104回 10/26)《厚生労働省》
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【限界点・モデルの留意点】
パラメータの不確実性について
k(報告バイアス)は0.25(Sanada, J Epidemio,2022)としたが、第8波での推定は観察情
報の限界によりリアルタイムでは困難である。実際に報告されている患者数が感染
者数に対して少ない場合は式3からより急速に𝑅𝑎𝑏,𝑡 が小さくなり、感染はより早く
収束に向かう。
パラメータq(流行variantによる免疫回避)はデフォルト設定で0.5とした。本モデル
はあくまでBA4.5相当の感染とBA4.5に対する2価ワクチンの発症予防効果を基に構築
されている。今後国内で流行する変異variantがBQ1型など、より免疫回避が強固な
ものである場合はqはより小さくなり、ワクチン効果が期待できず、シナリオ間の
差は小さくなる。
確率質量関数gは英国でのオミクロン株の世代間隔平均2.1日を利用しているが、
より長いとする報告もあり更新時に検討すべき事項である。ワクチン接種と自然感
染が並列している状態ではgの長短が流行規模に大きく影響する可能性がある。
入院リスクpはワクチン回数別・年齢別入院リスクである。感染者のワクチン接
種回数別の内訳は、モデル内で不確実性が大きいため、𝑝𝑎𝑛𝑣 と𝑝𝑎𝑣 のように2分化した。
推定値は比較病床に余裕があり入院率が高めであった広島市の第7波のデータに依
存している。一般に病床が逼迫するとき、入院リスクは低くなるため、シミュレー
ションと実測値に乖離が生じる可能性がある。広島県の第7波の入院率は同時期の
全国の入院率と比較して高い入院率を使用していることに留意する必要がある。
hは平均入院日数。大阪府の第7波データを利用しておりワクチン接種状況は加味
されていない。
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