よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料2   全世代型社会保障構築会議 報告書 (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30235.html
出典情報 社会保障審議会 医療保険部会(第162回 1/16)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

とって、その生活維持の重要な支えとなる「住まい」の確保を社会保障の重要な課題として
位置づけ、本格的に取り組まなければならない。

2. 全世代型社会保障の基本理念


日本の社会保障は、戦後 70 年以上の歴史の中で、国民生活の安定や経済社会の発展
に大きく貢献してきた。一方で、これまで、時々の情勢に応じて制度改正を重ねてきた結果
として、各制度は複雑化・専門特化し、制度ごとの縦割りや制度間の不整合といった問題も
指摘されている状況にある。



こうした中で、社会保障の全体像をいま一度俯瞰し、その再構築を図ることが、「全世代
型社会保障」に求められていることである。その基本理念は、「1.目指すべき社会の将来
方向」を踏まえ、以下の5点に集約することができる。これらの基本理念に基づいた社会保
障の構築は、国民一人ひとりが、互いにリスクに備え合い、社会に参加する個人として、そ
れぞれの生き方を自ら選択することができ、その生き方が尊重される社会を創る上での不
可欠な条件と言える。
「将来世代」の安心を保障する
「全世代型社会保障」とは、全ての世代にとって安心できる社会保障である。この「全世
代」は、若年期、壮中年期及び高齢期はもとより、これから生まれる「将来世代」も含むもの
として考える必要がある。
将来にわたって社会保障制度を持続させ、将来世代が安心して暮らしていけるようにす
るためには、負担を将来世代へ先送りせず、同時に、社会保障給付の不断の見直しを図る
必要がある。そして、社会保障を含む経済社会の「支え手」を増やしながら、今の世代で制
度を支えていくことを基本理念に置かなければならない。このことは、現在の現役世代の安
心を確保することにもつながるものである。
能力に応じて、全世代が支え合う
「全世代型社会保障」は、年齢に関わりなく、全ての国民が、その能力に応じて負担し、
支え合うことによって、それぞれの人生のステージに応じて、必要な保障がバランスよく提
供されることを目指すものである。
超高齢社会にあっては、社会保障は世代を超えた全ての人々が連帯し、困難を分かち
合い、未来の社会に向けて協力し合うためにあるという認識を、世代間対立に陥ることなく、
全ての世代にわたって広く共有していかなければならない。すなわち、「全世代型社会保障」
の要諦は、「社会保障を支えるのは若い世代であり、高齢者は支えられる世代である」とい
う固定観念を払しょくし、「全世代で社会保障を支え、また社会保障は全世代を支える」とい
うことにある。
5