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2021年度(令和3年度)介護老人保健施設の経営状況について (6 ページ)

公開元URL https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r4/
出典情報 2021年度(令和3年度)介護老人保健施設の経営状況について(2/1)《福祉医療機構》
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2022-009

と赤字施設で同様な傾向となったのは、そのよ (図表 7)黒字赤字別 老健の加算の算定状況
うな理由ではないだろうか。
黒字(n=979)
赤字(n=499)

単位:%

図表 6 は、入所経路の全国平均を黒字・赤字

91.2
86.8

介護職員処遇改善加算Ⅰ

別に示したものだが、その構成比にベストバラ

介護職員等特定処遇改善加算


ンスのようなものは存在しない。施設類型は何

67.7
60.9

か、立地条件は都市部と地方のどちらか、単独
型と病院併設型のどちらかなど、自施設が置か
れた経営環境に応じて、どの入所経路に注力す
れば、より効果が見込めるのかといった分析を
行ったうえで、入所者の確保に取り組むことが
重要であろう。

1.5

ターミナルケア加算_死亡日

63.2
59.5

ターミナルケア加算_
死亡日以前2日又は3日

63.6
60.1

ターミナルケア加算_
死亡日以前4日以上30日以下

63.4
60.3

ターミナルケア加算_
死亡日以前31日以上45日以下

黒字施設・赤字施設別の加算算定率

56.8
51.1
42.4
48.1

サービス提供体制強化加算Ⅰ

黒字施設のほうが介護職員処遇改善加算やタ
ーミナルケア加算の算定率が高い傾向

38.4
29.5

サービス提供体制強化加算Ⅱ

続いて、入所単価についてみていく。まず前

63.6
62.7

安全対策体制加算

提として、入所者の要介護度が異なれば当然入
科学的介護推進体制加算Ⅰ

所単価に差異が生じるわけだが、図表 5 のとお
り、黒字・赤字別にみても要介護度に差は生じ

28.8
26.9
45.9
44.1

科学的介護推進体制加算Ⅱ

ていなかった。したがって、地域区分や加算の
算定状況が要因となって、入所単価に差異が生

38.0
37.1

栄養マネジメント強化加算

じているものと考えられる。
自立支援促進加算

地域区分については、開設地は変更できるも

27.2
24.4

のではなく、そもそも地域間における人件費の
差を勘案して調整する趣旨であることから、今

者 1 人当たり人件費をみると、赤字施設のほう

回の考察からは除外することとし、黒字・赤字

が 232 円上回っているため、勤続年数や給与体

別に 2021 年度決算における主な加算の算定状

系といった構造的な要素が影響しているのかも

況を確認した(図表 7)


しれない。

図表 5 で入所単価は黒字施設のほうが高かっ

ターミナルケア加算は、死亡日以前 45 日ま

たものの、その差は 148 円のため、黒字施設と

での期間で算定可能だが、いずれの期間をみて

赤字施設で加算の算定状況が極端に異なるわけ

も、黒字施設のほうが算定率が高い。今次改定

ではない。その中でも、特徴的な点をみていき

では、看取りへの対応の充実を図る観点から、

たい。

「死亡日以前 31 日以上 45 日以下」の区分が新
設されたが、特に当該区分の算定率は黒字施設

まずは、介護職員処遇改善加算Ⅰと介護職員

が 5.7 ポイント上回っている。

等特定処遇改善加算Ⅰだが、いずれも黒字施設
のほうが算定率が高く、その差は 5 ポイント程

サービス提供体制強化加算Ⅰおよび同加算Ⅱ

度と比較的大きかった。一方で、図表 5 の従事

をみると、赤字施設はⅠの算定率が高く、Ⅱの

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