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資料3-9-② 森本先生提出資料 (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第116回 2/8)《厚生労働省》
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図 4. 入院患者における新型コロナワクチンの重症化予防の有効性
入院予防・重症化予防においても、正確なワクチン接種日が不明であった患者については、接種日
の推定法が接種後の経過日数、接種完了の有無の判断にも影響しうるため、今回は感度分析として複
数の方法で接種日を推定した解析結果を比較したが、調整オッズ比に与える影響は限定的であった。

5.

考察
本報告では、国内で BA.5 が流行した 2022 年 7 月 1 日から 9 月 30 日の期間において 16 歳以上の

新型コロナワクチン (ファイザー社製新型コロナワクチン (BNT162b2)、モデルナ社製新型コロナワクチ
ン (mRNA-1273))の入院予防の有効性およびオミクロン株が流行した 2022 年 1 月 1 日~9 月 30 日の
入院患者における新型コロナワクチンの重症化予防の有効性を評価した。
ファイザー社製・モデルナ社製いずれかの新型コロナワクチン 2 回以上接種した場合には、入院予防
の有効性が認められた。接種回数が増えるにつれて、有効性の点推定値は上昇しているが、2 回接種
完了者は、最後のワクチン接種から半年以上経過している症例が 3 回・4 回接種完了者と比較して多い
ため、回数による影響か最終接種からの時間経過による影響かは現段階では不明である。サンプルサ
イズが限られていたため、接種間隔で区切った解析は行っていない。60 歳以上に限定した解析では、
全体の解析と比較して点推定値では高い傾向が認められた。入院新型コロナウイルス感染症患者にお
ける重症化予防の有効性では、3 回・4 回接種完了の有効性を認めた。入院予防の研究と同様に、接
種回数が増えるにつれて有効性の点推定値は上昇しているが、最終接種からの時間経過が影響して
いる可能性がある。
海外での研究と比較すると、英国の研究では、65 歳以上においてオミクロン株に対する新型コロナワ
クチンの入院予防の有効性は、2 回接種後 25 週以上では 50.5~53.7%、3 回接種 2~39 週間以降では
63.1%~89.5%と推定されている (12)。米国の研究では、オミクロン株流行期における新型コロナワクチン
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