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資料3-9-② 森本先生提出資料 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第116回 2/8)《厚生労働省》
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月 1 日から 9 月 30 日に、急性呼吸器感染症を疑う症状または新規の肺炎像があり入院を要した 16 歳
以上の患者情報を用い、国内での同期間の 16 歳以上における新型コロナワクチンの入院予防の有効
性を評価した。加えて、オミクロン株が流行した 2022 年 1 月 1 日から 9 月 30 日に新型コロナウイルス
感染症で入院した 16 歳以上の患者情報を使用し、国内での同期間の入院患者における新型コロナワ
クチンの重症化予防の有効性を評価したため報告する。

3.

方法

1)

入院予防の有効性に関する研究
2022 年 7 月 1 日から 9 月 30 日の期間に全国 8 都県 (福島県、東京都、千葉県、愛知県、奈良県、

高知県、福岡県、沖縄県)、計 10 か所の病院で、急性呼吸器感染症を疑う症状(発熱、咳、喀痰、胸膜
痛、呼吸苦、頻呼吸、急性疾患による酸素投与)のうち 2 つ以上の症状があるか、新たに出現した肺炎
像を認め入院した 16 歳以上の患者を対象に、患者基本情報、症状、新型コロナワクチン接種歴 (接種
の有無、接種回数、接種日、接種したワクチンの種類)、新型コロナウイルス検査結果、入院時のバイタ
ルサインなどのデータを収集した。新型コロナウイルスの検査は、現在国内で診断に使用されている核
酸増幅法検査 (PCR や LAMP など)および抗原定量検査を対象とした。新型コロナウイルス検査陽性者
を症例群、陰性者を対照群とした (図 1)。検査陽性者と陰性者において、入院時の重症度が異なる可
能性も考え、市中肺炎の重症度分類に用いられる CURB-651) (9)を使用して入院時の重症度も同時に
評価した。

図 1. 新型コロナワクチンの入院予防研究の研究デザイン
新型コロナウイルス検査結果 (陽性・陰性)に新型コロナワクチン接種歴を含む種々の要因が与える
影響を、混合効果ロジスティック回帰モデルを構築して調整オッズ比と 95%信頼区間を算出して評価した。
新型コロナワクチンの有効性は、(1-調整オッズ比)×100%で算出した。回帰モデルには、検査結果(陽
性・陰性)を被説明変数、新型コロナワクチン接種歴、年齢、性別、基礎疾患 2)の有無、検査実施カレン
ダー週、新型コロナウイルス感染症患者との接触の有無を固定効果 (fixed effect)、入院医療機関を変
量効果 (random effect)の説明変数として組み込んだ。新型コロナワクチン接種状況は、それぞれの回
数において、接種後から 14 日以上経過した場合を「接種完了」と定義した。新型コロナワクチンの種類
については、ファイザー社製 (BNT162b2)、モデルナ社製 (mRNA-1273)以外の新型コロナワクチンを接
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