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資料3-9-② 森本先生提出資料 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第116回 2/8)《厚生労働省》
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種した研究対象者はおらず、接種したワクチンの種類が不明な研究対象者に関しては、国内で接種さ
れた新型コロナワクチンの 99%以上がファイザー社製またはモデルナ社製であることを考慮し (10)、い
ずれかのワクチンを接種していると仮定した。今回の解析ではサンプルサイズが限られていたため、接
種後からの日にちで区切った解析、ワクチン種類を限定した解析は行わなかった。加えて、従来型ワク
チンと 2 価ワクチンの区別はしなかった。16 歳以上の解析に加え、60 歳以上に限定した解析も行った。
2)

入院患者における重症化予防の有効性に関する研究

2022 年 1 月 1 日から 9 月 30 日の期間に全国 9 都県 (福島県、東京都、千葉県、愛知県、奈良県、高
知県、福岡県、長崎県、沖縄県)、計 11 か所の病院で、急性呼吸器感染症を疑う症状(発熱、咳、喀痰、
胸膜痛、呼吸苦、頻呼吸、急性疾患による酸素投与)のうち 2 つ以上の症状があるか、新たに出現した
肺炎像を認め入院した 16 歳以上の新型コロナウイルス感染症患者を対象に、入院予防研究の情報に
加え、入院後の重症度および新型コロナウイルス感染症の治療薬などの情報を収集した。重症化予防
研究では、入院した病院で核酸増幅法検査 (PCR や LAMP など)および抗原定量検査で陽性と判断さ
れた患者に加え、抗原定性検査で陽性と診断された患者および他医療機関などで陽性と診断された患
者も研究対象に含めた。重症度に関しては、WHO の重症度分類 (11)を参考とし、High flow nasal
therapy・非侵襲的陽圧換気/挿管・人工呼吸器/ECMO・血液浄化療法を使用している場合または死亡
した場合または重症化し高次医療機関に転院した患者を重症と定義した 3)。なお ICU 入室に関しては、
医療機関によって対応が異なり、画一的な評価はできないと判断し、重症度評価として今回の解析では
用いなかった。入院した新型コロナウイルス感染症患者のうち、重症新型コロナウイルス感染症患者を
症例群、非重症新型コロナウイルス感染症患者を対照群とし (図 2)、重症者(症例群)のワクチン接種
歴状況と非重症者(対照群)のワクチン接種状況を比較することにより、ワクチン接種によって入院した
新型コロナウイルス感染症患者が重症化するリスクをどれだけ低減できたかを評価した。

図 2. 入院患者における新型コロナワクチンの重症化予防研究の研究デザイン
新型コロナワクチン接種状況は、入院予防研究と同様にそれぞれの回数において、接種後から 14 日
以上経過した場合を「接種完了」と定義した。重症化の有無(重症・非重症)に新型コロナワクチン接種
歴を含む種々の要因が与える影響を、混合効果ロジスティック回帰モデルを構築して調整オッズ比と
95%信頼区間を算出して評価した。新型コロナワクチンの有効性は、(1-調整オッズ比)×100%で算出し
3