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資料4-1 感染症定期報告感染症別文献一覧表 (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31510.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和4年度第4回 3/2)《厚生労働省》
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ID

感染症(PT)

出典

概要

Sutterella 種はグラム陰性、非胞子形成性、糖非分解性、微好気性細菌で、1997年に虫垂炎、腹膜炎、直腸・直腸

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細菌感染

炭疽

日本脳炎B型

Front Vet Sci.
9(2022)859902

周囲膿瘍の患者から分離された。Sutterella種はヒトの消化管、イヌの排泄物、ウシと家禽の腸内容物から分離さ
れたS.wadsworthensis 、S.parvirubra 、S.morbirenis 、S.stercoricanis など、10種が同定されている。自閉症、レット
症候群、メタボリックシンドロームなどのいくつかのヒトの疾患では、Sutterella 種陽性との関連、Sutterella を含む
細菌による腸内微生物叢異常との関連が示唆されている。C.gracilis による致死的菌血症を伴い腹腔内手術を受
けた免疫能正常患者3人においてSutterella wadsworthensis が菌血症の原因とみなされた症例もある。マウスで
はSutterella 種がうつ病様行動群と厳密に関連している。これらの報告からSutterella 種の病原性が示唆されてい
る。本研究では、定量的リアルタイムPCR(qPCR)でブロイラー鶏の盲腸内容物、肝臓、胸肉を測定し、Sutterella
spp.の存在について調べた。異なる農家から供給され、そこで生きた家禽が集められ販売と屠殺のために保管され
ている5つの生家禽市場(A-E)において、平均体重1,950gのRoss 308系統の孵化後42日の生存雛5羽を無作為に
収集した。人道的に屠殺し個別に解剖した各個体から、盲腸内容物、右肝葉、胸肉試料を、試料の交差汚染を避
けるために無菌法で採取した。qPCRの結果、12羽の盲腸内容物試料、5羽の肝臓試料、10羽の胸肉試料が
Sutterella 種陽性であった。鶏の可食部分、つまりレバーと胸肉で初めて、Sutterella 種の存在が示された。この初
めての検出は、細菌が盲腸内容物に存在する場合、細菌転位によって肝臓と胸肉への通過が可能であることを示
唆した。鳥類の腸の完全性と透過性によりSutterella 種の腸関門通過は疑わしいが、屠殺時に衛生状態による汚
染の可能性はある。しかし本研究では屠殺とサンプリングの条件が厳しく管理されており、汚染の可能性には当て
はまらない。本研究ではブロイラーの肝臓と胸肉で初めてSutterella 種が検出された。Sutterella 種は家禽および
家禽肉に存在し、家禽由来の食品がヒトの汚染源となる可能性があると考えられる。

Trop Med Health.
50(2022)52

炭疽病は、炭疽菌によって引き起こされる人獣共通感染症である。ヒトは感染動物や動物性食品との接触により
皮膚感染する。2018年5月6日、Kiruhura地区の農場で3頭のウシが突然死亡した。その直後、Kiruhura地区の副郡
長は、同地区で皮膚炭疽が疑われるヒトの報告を受けた。患者は死んだウシの解体と肉の消費に参加したと報告
された。我々は、発生の規模を明らかにし、疾病に関連する曝露を特定し、証拠に基づく管理策を提案するために
調査を行った。ウシの死肉を摂取した家庭を対象に、レトロスペクティブ・コホート研究を行った。2018年5月1日から
26日までのKiruhura地区の住民における新たな皮膚病変(例えば、丘疹、小胞、またはびらん)とし、ヒト皮膚炭疽
疑い例と定義した。確定症例は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)でB.anthracis が陽性となる病変を有する疑い症例と
した。Engari Health Centreでのカルテレビューとコミュニティでの積極的な症例発見により症例を特定した。95人の
うち、22人が症例患者(確定例2人、疑い例20人、死亡例0人)、73人が非患者の家族であった。流行曲線は、死ん
だウシが屠殺された5月6日から始まる複数の点源への曝露を示唆していた。牛肉を受け取った世帯では、屠殺
(RR=5.3、95%CI=3.2-8.3)、皮剥ぎ(RR=4.7、95%CI=3.1-7.0)、廃棄物の清掃(RR=4.5、95%CI=3.1-6.6)および肉
の運搬(RR=3.9、95%CI=2.2-7.1)に従事すると感染リスクが高くなることが示された。この皮膚炭疽の集団発生
は、感染した動物の死骸を取り扱ったことが原因であった。我々は農林水産省に対し、動物性炭疽の可能性に関
するサーベイランスを強化し、コミュニティが急死した家畜の死骸を摂取しないようにすることを提案した。また、ア
ウトブレイク時の地域住民のための第一選択の抗生物質を保健省が医療施設に備えるよう提案した。

ProMED-mail
20220311.8701896

2022年3月4日金曜日、オーストラリアの最高獣医官Mark Schippは、ニューサウスウェールズ州、サウスオーストラ
リア州、クイーンズランド州、ビクトリア州の14の養豚場で日本脳炎ウイルス(JEV)が確認されたと述べた。これは
クイーンズランド州で確認されたJEVのヒト症例に続くものである。クイーンズランド州保健局によると、今回確認さ
れた症例は、クイーンズランド州南部地域を最近旅行しており、現在ブリスベンの病院で治療を受けている。日本
脳炎がこれほど南に存在するのは驚くべきことであるとも述べている。日本脳炎症例が先週ニューサウスウェール
ズ州とビクトリア州の国境付近で初めて発見されて以降、クイーンズランド州と南オーストラリア州でも症例が報告
されている。JEVは1995年にトレス海峡諸島で3人から検出され、1998年にはさらに2人の患者がクイーンズランド
州で発見され、うち1人はオーストラリア本土で感染していた。日本脳炎はオーストラリアでは通常みられず、保健
当局は毎年トレス海峡とトップエンドを調査し発生を調べていたが、このアウトブレイクはマレー川回廊沿いで発見
された。JEVは主に感染した媒介蚊による刺咬により伝播し、蚊-水鳥サイクルか蚊-水鳥-ブタサイクルで維持され
る。水鳥、特にサギやシラサギのような渉禽類は重要な増幅宿主であり、ベクターに感染するのに十分なウイルス
を1-7日間血液中に保持する。ブタもウイルスの重要な増幅宿主であり、ベクターに感染するのに十分なレベルの
ウイルスを約4日間血液中に発生させる。ウマやその他の種は感染の可能性があるが、蚊に感染するほど血液中
のウイルス濃度が高くなることのない終末宿主であるため、その地域の疾患の維持には関与しない。したがってヒ
トの健康の観点からはブタが注目されるが、豚肉や豚肉製品を食べて感染することはない。JEVはヒト-ヒト感染す
ることはなく、ヒトは感染した蚊に刺されることでJEVに感染する。ヒトがJEVに感染した場合、1%未満の患者が脳
炎などの重篤な疾患になり、首のこわばり、激しい頭痛、昏睡などの症状がみられ、稀に永続的な神経系の合併
症を起こしたり死に至る。当局の発表によると、日本脳炎は現在4つの州に影響を及ぼしており、21の養豚場でウ
イルスが検出され、3件のヒト症例が確認されている。疑い例も数例調査中で、さらに多くの症例が検出されると予
測されている。ワクチン接種の優先順位付けのための水鳥、野生のブタ、豚舎、感染者の存在のマッピング、蚊の
監視と管理、陽性ブタがいた農場のブタの移動制限が実施されている。

37

日本脳炎B型

ProMED-mail
20220316.8702024

Agriculture Victoriaは、これまでに検出されたLoddon、Campaspe、Wangaratta、Gannawarra、Greater Sheparton、
Greater Bendigoに加え、ビクトリア州の4つの養豚場(Campaspe、Loddon、Gannawarra、Northern Grampians
shires)で新たに日本脳炎ウイルス(JEV)検出を確認した。日本脳炎ウイルスは、ニューサウスウェールズ州、ク
イーンズランド州、南オーストラリア州の養豚場でも確認されている。Agriculture Victoriaは、同社のインシデント管
理チームが引き続き業界と緊密に連携し、監視活動を実施して、農家や家畜、ウマの所有者にアドバイスや情報
を提供していると述べた。このウイルスは主に感染した動物を捕食する蚊によって伝播され、通常は動物から動物
へ直接伝播することはない。ブタからヒトに直接感染することはなく、ヒトがブタの肉を食べることのリスクもない。一
般に、渡り鳥の移動や感染した蚊の移動を介して、しばしば長距離にわたって広がる。マレー川地域に居住してい
る人または訪れようと計画している人は、JEVのリスクを認識し、蚊への曝露を大幅に制限する措置を講じるべきで
ある。蚊が媒介する病気から自分と家族を守る簡単な方法は以下のとおりである。
・屋外では、長くてゆったりした服を着る。
・すべての露出した皮膚にピカリジンまたはDEETを含む効果的な蚊忌避剤を使用する。
・蚊が多い場合は屋外での活動を制限する。
・屋内では「ノックダウンフライ」スプレーやプラグイン式の忌避剤を使用する。
・家の窓に網戸がない場合や、未処理のテントや屋外で寝ている場合は、殺虫剤を塗布した蚊帳の下で寝る。
・蚊取り線香は、座ったり食事をしたりするために集まる小さな屋外の場所で効果的である。最もリスクの高い人々
を対象とした予防接種プログラムが間もなく開始される。

38

日本脳炎B型

HPS Weekly Report.
56(2022)1903

2022年5月11日現在、オーストラリア保健省は、ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州、南オーストラリア
州、ビクトリア州の4州における日本脳炎ウイルス(JEV)の患者は41人(うち死亡者4人)であると報告した。

ProMED-mail
20220305.8701785

Victoria州の保健当局は、2022年2月27日に、New South Wales州との州境に近いEchucaの豚から日本脳炎の証
拠が発見され、この病気に関する警告を発令した。それ以後、Victoria州民4人がこのウイルスに感染しており、
オーストラリア南部で報告された最初のケースと考えられている。4人全員が入院し、1人は退院している。オースト
ラリア保健省は、ビクトリア州北部の1つの豚舎、New South Wales州の6つの豚舎、Queensland州の1つの豚舎で
この病気が発見されたことを確認した。

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日本脳炎B型

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