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資料 1 - 1 前回の議論を受けて修正した個票(新規の疾病追加について研究班から 情報提供のあった疾病) (1 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31825.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第51回 3/22)《厚生労働省》 |
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資料1-1
MECP2 重複症候群
○ 概要
1. 概要
MECP2 重複症候群は、2005 年に初めて報告された疾患で乳児期早期からの筋緊張低下、
重度の知的障害、運動発達遅滞、反復する感染症および薬剤抵抗性てんかんを特徴とする。
2. 原因
X 染色体上にある MECP2 遺伝子を含む領域の重複による。同じアレル上で重複することが
多いが、転座例も報告されている。男性の浸透率は 100%である。メカニズムの詳細は不明
であるが、MECP2 遺伝子領域の重複を含む X 染色体アレルは偏った不活化を受けるため、
女性では無症候性キャリアとなることが多い。一方、不均衡型転座や X 染色体不活化異常に
よる女性患者も報告されている。
3. 症状
乳児期早期からの筋緊張低下、重度の知的障害と運動発達遅滞、自閉的行動特性、進行
性痙性麻痺、反復性感染症(呼吸器感染症や尿路感染症など)および薬剤抵抗性てんかん
を特徴とする。進行性痙性麻痺は、下肢優位で年齢に伴い進行する。てんかん発作は、幼児
期以降に発症し、治療抵抗性であることが多い。
その他に、消化器症状(重度の便秘、胃食道逆流)や特徴的な顔貌(落ちくぼんだ目、眼間
開離、広い鼻梁、小さな口、テント状の口、大きな耳)などを認める。免疫系の異常(IgA 欠損症、
IgG2 欠乏症)が併存する例も知られている。
4. 治療法
治療方法は確立しておらず、対症療法と療育が重要となる。てんかん発作に対しては、抗て
んかん発作薬(抗発作薬)による薬物治療が行われるが、一部は薬剤抵抗性である。繰り返
す感染症に対する治療、消化器症状に対する対症療法などが行われる。
5. 予後
神経症状は進行性であり、てんかんの合併が神経学的予後に影響を及ぼす。繰り返す感
染症が生命予後に影響する。
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MECP2 重複症候群
○ 概要
1. 概要
MECP2 重複症候群は、2005 年に初めて報告された疾患で乳児期早期からの筋緊張低下、
重度の知的障害、運動発達遅滞、反復する感染症および薬剤抵抗性てんかんを特徴とする。
2. 原因
X 染色体上にある MECP2 遺伝子を含む領域の重複による。同じアレル上で重複することが
多いが、転座例も報告されている。男性の浸透率は 100%である。メカニズムの詳細は不明
であるが、MECP2 遺伝子領域の重複を含む X 染色体アレルは偏った不活化を受けるため、
女性では無症候性キャリアとなることが多い。一方、不均衡型転座や X 染色体不活化異常に
よる女性患者も報告されている。
3. 症状
乳児期早期からの筋緊張低下、重度の知的障害と運動発達遅滞、自閉的行動特性、進行
性痙性麻痺、反復性感染症(呼吸器感染症や尿路感染症など)および薬剤抵抗性てんかん
を特徴とする。進行性痙性麻痺は、下肢優位で年齢に伴い進行する。てんかん発作は、幼児
期以降に発症し、治療抵抗性であることが多い。
その他に、消化器症状(重度の便秘、胃食道逆流)や特徴的な顔貌(落ちくぼんだ目、眼間
開離、広い鼻梁、小さな口、テント状の口、大きな耳)などを認める。免疫系の異常(IgA 欠損症、
IgG2 欠乏症)が併存する例も知られている。
4. 治療法
治療方法は確立しておらず、対症療法と療育が重要となる。てんかん発作に対しては、抗て
んかん発作薬(抗発作薬)による薬物治療が行われるが、一部は薬剤抵抗性である。繰り返
す感染症に対する治療、消化器症状に対する対症療法などが行われる。
5. 予後
神経症状は進行性であり、てんかんの合併が神経学的予後に影響を及ぼす。繰り返す感
染症が生命予後に影響する。
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