[医療費] 2016年度の医科病院医療費は22.1兆円 病院機能別医療費
厚生労働省が2月1日に公表した、「平成28年度(2016年度)病院機能別 制度別医療費等の状況」によると、2016年度の病院の医科医療費の総額は22兆1,663億円で、対前年度比で0.9%増加したことが明らかになった。病院機能別で最も伸びが大きかったのは、地域医療支援病院の6.5%増、次いでDPC対象病院4.1%増、特定機能病院3.6%増など。精神病床のみの病院は0.2%減、療養病床のみの病院は0.5%増となった(参照)。
病院全体の医科入院医療費は、対前年度比1.2%増の16兆2,104億円。入院医療費は、「推計新規入院件数」(入院発生)、「推計平均在院日数」(入院期間)、「入院の1日当たり医療費」(入院単価)に分解できる。病院全体でみると、推計平均在院日数は前年度比で1.4%減少したが、1日当たり医療費(1.3%増)、推計新規入院件数(1.3%増)はともに増加。医療費の伸びに貢献する格好となった(参照)(参照)(参照)。
病院機能別でみた入院医療費の伸びは、地域医療支援病院(6.2%増)、DPC対象病院(4.3%増)、特定機能病院(2.9%増)で高く、精神病床のみ病院(0.0%増)、療養病床のみ病院(1.1%増)で低かった。推計平均在院日数が減少する一方で、1日当たり医療費、推計新規入院件数の対前年度比が伸びたのは、これら病院にも共通の傾向。ただし、精神病床のみと療養病床のみの病院では、件数の伸びに比べ(精神1.5%増、療養5.5%増)、1日当たり医療費の伸びは低調(精神0.9%増、療養0.5%増)に推移したことが響き、医療費の伸びは小幅にとどまった(参照)(参照)。
これに対して、病院全体の医科入院外医療費は5兆9,559億円で、前年度に比べて0.2%増加した。病院機能別では、地域医療支援病院(7.2%増)、特定機能病院(5.1%増)、DPC対象病院(3.6%増)などで大きく伸び、とくに地域医療支援病院と特定機能病院は入院医療費の伸びを上回る結果となった(参照)。
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