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ヒアリング資料8 一般社団法人 全国手をつなぐ育成会連合会 (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34228.html |
出典情報 | 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(第30回 7/21)《厚生労働省》 |
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令和6年度障害福祉サービス等報酬改定に関する意見等
1 総論
知的障害・発達障害のある人や子ども(以下「知的障害者」という。)およびその家族が、障害の状態にかかわらず、ラ
イフステージに応じた適切な支援のもとで安心して暮らせる地域を実現するためには、障害者総合支援法(以下「総合
支援法」という。)や児童福祉法などに基づく福祉サービスの充実が不可欠です。
令和5年9月に国連から示された障害者権利条約対日審査総括所見においては「強い要請」として障害者の地域生活
支援に向けて「障害者の施設から他の者との平等を基礎とした地域社会での自立した生活への効果的な移行を目的
として、障害者団体と協議しつつ、期限のある基準、人的・技術的資源及び財源を伴う法的枠組み及び国家戦略に着
手すること」を求めています。今回の報酬改定が、本会をはじめとする障害者団体との協議に基づく「財源を伴う法的
枠組み及び国家戦略」への第一歩となることを強く期待いたします。
他方で、我が国においては近年一貫して消費者物価指数が上昇傾向にあり、あらゆる商品、サービスが値上がりして
います。企業等では物価高騰にあわせて価格転嫁や賃金の引上げを行っていますが、障害児者福祉サービス事業者
が価格転嫁できる範囲は食材料費や水光熱費などに限られます。しかし、サービスを利用する障害者の多くは障害基
礎年金で生活していることから、価格転嫁することもできず、当然ながら賃金も引き上げられないため他産業分野との
賃金格差がますます拡大する傾向にあります。
障害児者サービス事業者が質の高い人材を確保し、質の高いサービスを提供する前提条件として、少なくとも現下の
物価高騰分をカバーし、他産業分野との賃金格差を縮小できるだけのプラス改定が不可欠であると考えます。また、同
様の理由により、知的障害者を取り巻く経済環境も大幅に悪化していることから、少なくとも今回の報酬改定では、食
事提供体制加算や補足給付など利用者の負担軽減に資する加算や給付を存置することが不可欠と考えます。
制度の持続可能性を高めるため、たとえばメリハリを付けた報酬の設定や利用者負担のあり方などについて議論する
ことは否定はしませんが、むしろ地方部の小規模な法人・事業所を中心として、事業所が維持できずに閉鎖されるケー
スが増えている状況の方が深刻であると考えます。「制度の持続可能性」という言葉が表す意味するところについて、
実態を踏まえて捉え直していただくことを強く希望いたします。
以下、上記の視点を前提として各論を申し上げます。
3
1 総論
知的障害・発達障害のある人や子ども(以下「知的障害者」という。)およびその家族が、障害の状態にかかわらず、ラ
イフステージに応じた適切な支援のもとで安心して暮らせる地域を実現するためには、障害者総合支援法(以下「総合
支援法」という。)や児童福祉法などに基づく福祉サービスの充実が不可欠です。
令和5年9月に国連から示された障害者権利条約対日審査総括所見においては「強い要請」として障害者の地域生活
支援に向けて「障害者の施設から他の者との平等を基礎とした地域社会での自立した生活への効果的な移行を目的
として、障害者団体と協議しつつ、期限のある基準、人的・技術的資源及び財源を伴う法的枠組み及び国家戦略に着
手すること」を求めています。今回の報酬改定が、本会をはじめとする障害者団体との協議に基づく「財源を伴う法的
枠組み及び国家戦略」への第一歩となることを強く期待いたします。
他方で、我が国においては近年一貫して消費者物価指数が上昇傾向にあり、あらゆる商品、サービスが値上がりして
います。企業等では物価高騰にあわせて価格転嫁や賃金の引上げを行っていますが、障害児者福祉サービス事業者
が価格転嫁できる範囲は食材料費や水光熱費などに限られます。しかし、サービスを利用する障害者の多くは障害基
礎年金で生活していることから、価格転嫁することもできず、当然ながら賃金も引き上げられないため他産業分野との
賃金格差がますます拡大する傾向にあります。
障害児者サービス事業者が質の高い人材を確保し、質の高いサービスを提供する前提条件として、少なくとも現下の
物価高騰分をカバーし、他産業分野との賃金格差を縮小できるだけのプラス改定が不可欠であると考えます。また、同
様の理由により、知的障害者を取り巻く経済環境も大幅に悪化していることから、少なくとも今回の報酬改定では、食
事提供体制加算や補足給付など利用者の負担軽減に資する加算や給付を存置することが不可欠と考えます。
制度の持続可能性を高めるため、たとえばメリハリを付けた報酬の設定や利用者負担のあり方などについて議論する
ことは否定はしませんが、むしろ地方部の小規模な法人・事業所を中心として、事業所が維持できずに閉鎖されるケー
スが増えている状況の方が深刻であると考えます。「制度の持続可能性」という言葉が表す意味するところについて、
実態を踏まえて捉え直していただくことを強く希望いたします。
以下、上記の視点を前提として各論を申し上げます。
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