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参考資料3_今後のがん研究のあり方について(報告書) (25 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34414.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第13回 7/27)《厚生労働省》
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Ⅴ おわりに
新たに策定される「がん研究戦略」は、各研究において得られた成果を臨床
現場まで届けるには一定の期間が必要とされることを踏まえ、長期的方向性を
明らかにするため、10年を想定して進められることが望ましいが、がん研究
の進捗状況や、国内外のがん研究の推進状況の全体像、がん患者をはじめとす
る国民のニーズ等を正確に把握した上で、「基本計画」の見直しも踏まえ、「が
ん研究戦略」の中間評価と見直しを行うことが必要である。
がん研究全体として、長期的視点を持って研究成果を産み出すためには、産
官学が一体となり、
「がんの本態解明研究」と「実用化をめざしたがん研究」と
が一体的かつ融合的につながった、疾患研究として推進されることが必要であ
る。そのような戦略的な基礎研究と臨床・公衆衛生研究、政策研究のそれぞれ
をつなぐため、そしてこれらの研究と国や自治体の施策、さらには国民の健康
増進行動とをつなぐための基盤を戦略的に整備し、各分野の研究や取組が一体
となって進められることが重要である。そのためには、各省で進められるがん
研究が明確に切り分けられるのではなく、共通の目標に向かって一体的かつ融
合的に連携を図りながら進められる必要がある。
また、新たな「がん研究戦略」に基づいて進められる研究は、国民の視点に
立ち、これまでの根治をめざした治療法の開発に加え、がん患者とその家族の
ニーズに応じた苦痛の軽減やがんの予防、がんとの共生といった観点を重視し、
研究者間でもこういった認識を共有した上で推進される必要がある。
加えて、各研究事項等において目標設定を常に明確に行うとともに、その成
果を国民の視点を含めて客観的に評価し、その評価結果を適切に次の課題設定
に還元することによりPDCAサイクルを構築し、限られた研究資源を有効活
用して最大限の効果を産み出す等、患者・社会と協働することが求められる。
今後、
「基本計画」で掲げられた全体目標の達成へ向け、省庁連携のみならず
産官学連携を確保した上で、必要な研究資源が確保され、総合的かつ計画的に
推進されることが求められる。

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