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資  料 1-1 感染症定期報告(研究報告概要一覧表及び個別症例報告概要) (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35085.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会(令和5年度第2回 9/20)《厚生労働省》
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感染症

出典

概要

英国に一時的に居住又は訪問したことのある血液及び血漿ドナーにおける変異型クロイツフェルト
ヤコブ病(vCJD)について:vCJDは、プリオン病又は伝達性海綿状脳症に分類され、進行性の神経
変性が特徴で、最終的には宿主を死に至らしめる稀な神経変性人獣共通感染症である。輸血によ
る二次感染のリスクがあるため、英国に居住したことがあり、曝露のリスクがあると考えられるド
ナーについては、一部の国で延期措置がとられている。2022年、米国食品医薬品局とオーストラリ
ア保健省薬品・医薬品行政局は、英国での滞在経験がある献血者への制限を撤廃した。これらの
決定を踏まえ、欧州疾病予防管理センター(ECDC)は、過去に英国に一時的に居住又は訪問したこ
とのある血液及び血漿のドナー希望者に対する現在の欧EUの延期措置が、依然として適切であり
科学的根拠によって正当化されるか、あるいは削除され得るかを検討するよう要請した。英国で得
られた献血から製造された血液及び血漿由来医薬品を介したvCJD感染リスクについてECDCが公
ECDCホームページ.
表したリスク評価(2021年8月)以降、欧州連合及び欧州経済領域(EU/EEA)、又はその他の地域で
https://www.ecdc.europa. 輸血感染vCJD及び食事曝露に関連する症例は新たに報告されていない。そのため、血液を介した
eu/en/publicationsvCJD感染に関する全体的なリスク評価に変更はない。信頼できる診断用血液検査がない以上、血
クロイツフェルト・
data/variant-creutzfeldt- 液成分を介したvCJD感染リスクは依然として不確実なままである。米国とオーストラリアの規制当
ヤコブ病
jacob-disease-donors局が下した決定は、数理モデルの結果に基づいている。このモデリングでは、規制撤廃後の輸血に
blood-and-plasmaよるvCJD感染リスクの増加は非常に低いか無視できる程度であり、vCJD患者数の予測値は増加し
having-temporarily
ないか非常に低いと推定された。このリスクは、米国とオーストラリアの規制当局が許容範囲とみな
し、規制撤廃の決定を後押しした。感度分析には強いものの、これらのモデルから得られる予測感
染症例数は、英国における感染性vCJDキャリアの有病率に関する仮定に強く影響され、この推定
値には多くの不確実性が残されている。一時的な居住や英国訪問を理由とする血液や血漿のド
ナー予定者に対する現在の制限が依然として正当化されるかどうかを判断するために、EU/EEA諸
国は、同様の数学モデルを用いて、これらの制限が血液を介してvCJDが感染する地域のリスク上
昇に与える影響の評価を検討することが可能である。このリスクは、国内の血液や血漿の供給ニー
ズや、制限を解除することで期待される利益とのバランスを取ることができる。将来的には、ECDCは
新たに設立したSoHO-networkを通じて、各国のリスク評価、リスクモデル、vCJD感染リスクによるド
ナー提供の延期に関する意思決定についてEU/EEA諸国が交流できるプラットフォームとして支援
する予定である。

番号

詳細版
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