よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料5 市町村における精神保健に係る相談支援体制整備の推進に関する検討チーム報告書 (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000195428_00066.html
出典情報 社会保障審議会 障害者部会(第137回 9/28)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

○ 平成 14 年施行の改正精神保健福祉法により、精神障害者の在宅福祉の充実に向け、
精神障害者保健福祉手帳・通院医療費公費負担制度等の申請窓口が保健所から市町
村に移管されたため、精神障害者の福祉サービスの利用に関する相談、助言等は市町村
が中心に担ってきた経緯がある。多くの市町村では、精神保健に関する相談を福祉部局が
担っており、精神保健の視点を持った取組が乏しい実情があること、福祉部局と保健部局の
連携に課題があることも指摘された。
○ 市町村が住民の精神保健のニーズに気づく契機は様々である。相談者が別の困りごとや
手続き等で市町村の窓口に行き、本人に自覚はなくても、そこで担当者が精神保健の課題
に気づく場合もあれば、地域包括支援センター等の様々な支援機関が支援対象者やその
家族の精神保健の課題に気づく場合や、教育機関等の他機関や民生委員等からの連絡
で顕在化する場合もある。
○ 特に小規模市町村においては、保健師、精神保健福祉士、社会福祉士等の専門職が
配置されていない部門で住民からの初回の相談を事務職が受けることも少なくない。このよう
な場合に、窓口等で対応した事務職が住民との会話のなかで何らかの違和感を覚えても、
それが精神保健上の課題と気がつかないことや、支援が必要であっても、どの部門の誰に相
談したらよいのか判断がつかず、適切な支援につながらないことがある。
○ 精神保健は、メンタルヘルスの不調、精神疾患の予防やケアだけではなく、心の健康の保
持増進や普及啓発を図ることを目指すものであり、時に医療、福祉や介護等の他領域の施
策やサービスも含みうる支援である。住民の精神保健に関する支援ニーズは多岐にわたり、
本人の意思が尊重されるよう、本人の関心事、自己実現への想いや潜在的ニーズ等に寄り
添うことが重要である。しかしながら、支援者側の先入観や価値観等により、受診勧奨や何
らかのサービスにつなげることを目的化してしまう等の状況が生じることがある。
○ 保健師の活動体制には、大きく分けて担当地区を決めて分野横断的に保健活動を行う
地区担当制と、各分野の業務を分担して保健活動を行う業務分担制があり、自治体の実
情に応じてそれらを併用している自治体もある。
○ 業務分担制においては、日頃の地域保健活動を通して保健師が分野横断的に地域診
断を行うには困難が伴うことが指摘されている。地区担当制においては、住民・世帯及び地
域全体の健康課題の把握や、必要な支援の早期提供が可能となるため、その重要性を指
摘する意見も聞かれた。

4