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【資料10】日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会、日本理学療法士協会 (15 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35427.html
出典情報 社会保障審議会 介護給付費分科会(第226回 10/2)《厚生労働省》
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事例紹介 目標:料理がいつまでもでき、一人暮らしを継続したい
事例紹介

75歳、女性、アルツハイマー型認知症、MMSE15点、一人暮らし。

現状

複雑な工程が必要なおかずについては、一品だけその時に食べたいと思ったものを買ってきている。炊飯は米は研ぐが、 炊
飯器の炊飯スイッチがわからず、うまく炊けていない。洗濯は手洗いをしている。掃除と服薬支援は近くに住む家族がしてい
る。家の向かいにコンビニがありおかずを購入。お金の管理は毎日千円札を財布に家族が入れ、おつりは机の上に置き、家族
が後で片付けている。室内の気温の調節はエアコンの自動設定となっている。
また、日時がわからず、本人もそのことを自覚している。その明るさを見ては行動している。

残存能力の評価
目標を達成するために障害されている生活機能

・記憶機能の障害により、炊飯のボタンを覚えられず、注意機能
の障害により、たくさんあるとどれを選んでよいのかわからなく
なる様子。
・見当識障害により、日時が良くわからない。

代償できる生活機能

・手続き記憶は残存している。
・知的機能は高く、簡単な文字であれば理解ができる。

アセスメント結果
・手続き記憶に問題がないことから、手かがりがあれば炊飯器の炊飯ボタンがわかれば、炊飯ができると考えた。また、簡単な
文字は理解できることから、デジタル時計を購入し、本人が見るような場所に置くことで理解ができるものと考えた。









・炊飯器の炊飯ボタンに「炊飯」と
書いたシールを貼った。
・その後、炊飯の仕方を確認しつつ、
練習をした。

・デジタル時計の文字について
本人とどこに文字テープを張ると
理解できるか、確認しつつ文字を
掲示した。

【結果】
・これまでは、お米が炊飯されない
まま放置されていたりしたが、炊飯
はできるようになった。

【結果】
・本人にとって、月よりは
日付や時間がわかることが
大切とのことで、基本的には
それがわかるようにテープを
貼る。
・日と時間は確認できるように
なった。しかし、その日に何が
あるのかということまでは確認
することは困難だった。

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平成28年度老人保健健康増進等事業「認知症のリハビリテーションを推進するための調査研究」

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