よむ、つかう、まなぶ。
全世代型社会保障の構築に向けた「社会保障の改革工程」について (1 ページ)
出典
公開元URL | https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/zensedai_hosyo/dai14/gijisidai.html |
出典情報 | 全世代型社会保障構築会議(第14回)(10/4)《内閣官房》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
全世代型社会保障の虹本理念① 資料4 |
全世代型社会保障構築会議報告書 (令和4年1 2月1 6日) (抜粋
$ 「将来世代」の安心を保障する
「全世代型社会保障」とは、全ての世代にとって安心できる社会保障である。この「全世代」は、若年期、壮中年期
及び高齢期はもとより、これから生まれる「将来世代」も含むものとして考える必要がある。
将来にわたって社会保障制度を持続させ、将来世代が安心して暮らしていけるようにするためには、負担を将来世代
へ先送りせず、同時に、社会保障給付の不断の見直しを図る必要がある。そして、 社会保障を含む経済社会の「支え
手」を増やしながら、今の世代で制度を支えていくことを基本理念に置かなければならない。このことは、現在の現役
世代の安心を確保することにもつながるものである。
$ 能力に応じて、全世代が支え合う
「全世代型社会保障」は、年齢に関わりなく、全ての国民が、その能力に応じて負担し、支ふ合うことによって、そ
れぞれの人生のステージに応じて、必要な保障がバランスよく提供されることを目指すものである。
超高齢社会にあっては、社会保障は世代を超えた全ての人々が連帯し、困難を分かち合い、未来の社会に向けて協力
合うためにあるという認識を、世代間対立に陥ることなく、全ての世代にわたって広く共有していかなければならな
い。すなわち、「全世代型社会保障」の要諦は、「社会保障を支えるのは若い世代であり、高齢者は支えられる世代で
ある」という固定観念を払しょくし、「全世代で社会保障を支え、また社会保障は全世代を支える」ということにある。
例 個人の幸福とともに、社会全体を幸福にする
社会保障は、元来、個人の力だけでは備えることに限界がある課題や、リスク、不確実性に対して、社会全体での支
え合いによって、個人の幸福増進を図るために存在するものである。 (中略)
さらに、個人と社会を共に豊かにするという観点からは、消費の中心的な担い手である「中間層」を厚くし、「成長
と分配の好循環」の実現にも寄与するという社会保障の意義を再認識すべきである。すなわち、 市場による働きによっ
て生じた所得分配の歪みに対して、社会保障は、より必要な人たちにより多くの所得を再分配する機能を発揮すること
によって、格差の是正や貧困の解消を図り、消費や「人への投資」を活発にすることができる。加えて、格差の固定化
を防ぎ、貧困の連鎖を断ち切る役割を果たすことで、全ての人々が未来に向けて果敢に挑戦することのできる活力あふ
れる社会を創り出す鍵ともなる。こうした意味でも、社会保障は、単なる社会的な支出にとどまらすず、社会的に大きな
効果をもたらすものであり、財源調達とあわせて、その機能が発揮されるようにすることが重要である。
また、こうした社会保障の機能が十全に発揮されるためには、人々を働き方や勤務先の企業の属性などによって制度
的に排除することなく、社会保障制度の内に包摂していくことが重要となる。それによって、社会の分断を防ぎ、統合
を強めていくことは、若者世代における格差拡大が懸念される今日において、特に強調されるべきことである。
全世代型社会保障構築会議報告書 (令和4年1 2月1 6日) (抜粋
$ 「将来世代」の安心を保障する
「全世代型社会保障」とは、全ての世代にとって安心できる社会保障である。この「全世代」は、若年期、壮中年期
及び高齢期はもとより、これから生まれる「将来世代」も含むものとして考える必要がある。
将来にわたって社会保障制度を持続させ、将来世代が安心して暮らしていけるようにするためには、負担を将来世代
へ先送りせず、同時に、社会保障給付の不断の見直しを図る必要がある。そして、 社会保障を含む経済社会の「支え
手」を増やしながら、今の世代で制度を支えていくことを基本理念に置かなければならない。このことは、現在の現役
世代の安心を確保することにもつながるものである。
$ 能力に応じて、全世代が支え合う
「全世代型社会保障」は、年齢に関わりなく、全ての国民が、その能力に応じて負担し、支ふ合うことによって、そ
れぞれの人生のステージに応じて、必要な保障がバランスよく提供されることを目指すものである。
超高齢社会にあっては、社会保障は世代を超えた全ての人々が連帯し、困難を分かち合い、未来の社会に向けて協力
合うためにあるという認識を、世代間対立に陥ることなく、全ての世代にわたって広く共有していかなければならな
い。すなわち、「全世代型社会保障」の要諦は、「社会保障を支えるのは若い世代であり、高齢者は支えられる世代で
ある」という固定観念を払しょくし、「全世代で社会保障を支え、また社会保障は全世代を支える」ということにある。
例 個人の幸福とともに、社会全体を幸福にする
社会保障は、元来、個人の力だけでは備えることに限界がある課題や、リスク、不確実性に対して、社会全体での支
え合いによって、個人の幸福増進を図るために存在するものである。 (中略)
さらに、個人と社会を共に豊かにするという観点からは、消費の中心的な担い手である「中間層」を厚くし、「成長
と分配の好循環」の実現にも寄与するという社会保障の意義を再認識すべきである。すなわち、 市場による働きによっ
て生じた所得分配の歪みに対して、社会保障は、より必要な人たちにより多くの所得を再分配する機能を発揮すること
によって、格差の是正や貧困の解消を図り、消費や「人への投資」を活発にすることができる。加えて、格差の固定化
を防ぎ、貧困の連鎖を断ち切る役割を果たすことで、全ての人々が未来に向けて果敢に挑戦することのできる活力あふ
れる社会を創り出す鍵ともなる。こうした意味でも、社会保障は、単なる社会的な支出にとどまらすず、社会的に大きな
効果をもたらすものであり、財源調達とあわせて、その機能が発揮されるようにすることが重要である。
また、こうした社会保障の機能が十全に発揮されるためには、人々を働き方や勤務先の企業の属性などによって制度
的に排除することなく、社会保障制度の内に包摂していくことが重要となる。それによって、社会の分断を防ぎ、統合
を強めていくことは、若者世代における格差拡大が懸念される今日において、特に強調されるべきことである。