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参考資料3_かかりつけ医機能に関する事例集(令和4年度かかりつけ医機能の強化・活用にかかる調査・普及事業) (19 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36156.html |
出典情報 | かかりつけ医機能が発揮される制度の施行に関する分科会(第1回 11/15)《厚生労働省》 |
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医療法人 明倫会
宮地病院
(機能強化型在宅療養支援病院の設計について)
◼ 1995年に阪神淡路大震災で宮地病院が全壊し、再建した際にケアミックス病院となった。震災後2年間休院していた間、仮設診療所を開設して訪問診療の経験を積ん
だ。このことから訪問診療を継続する意思が強くなり、再建後の病院でも在宅医療を積極的に実施し、地域のニーズを考慮して平成24年に在宅療養支援病院となった。
(24時間体制について)
◼ 神戸市は東西で分けて2次救急を輪番で対応しており、最近では医療計画の兼ね合いから輪番をする病院が増えている。小児科や整形外科は別の当番制となっている。
宮地病院は2次救急の輪番は月に4~5回ほど担当している。
(緊急時の対応について)
◼ 夜間や休日に呼ばれるのは看取りの患者がほとんどであり、施設の患者を含めて30~40件程度対応している。在宅での看取りは10件程度。看取り時期は概ね予測がつい
ており、事前に何度も話し合いをしている。
(入退院について)
◼ 地域医療連携室を通し、容体急変時の受け入れを実施している。
◼ 宮地病院では、もとより必要な事業所を整備してきたため自院の事業所を利用することで、患者への早期のサービス提供が可能となる。自宅退院帰宅する患者は退院直
後の不安も強いため、継続してみてきたスタッフが対応することで、効率的であるとともに、患者にとっても安心感があり、再入院を予防することができる。
②
(介護連携について)
医療機関の ◼ 行政との連携が重要である。病院は4~5つの中学校区が診療圏であるため、宮地病院は地域とずれがある。そのため以前より地域ケア会議等で独自の地域包括を集めて
取組
いたが、現在は行政が中心となって地域ケア会議を実施している。そこから日常生活圏域である東灘区内(東半分ほど)で共同の認知症カフェやお祭りへの参加等を実
施していた(現在コロナで休止中)。
◼ 重度認知症デイケアがあり、認知症疾患センターから委託している。精神科の医師がおり、医療のデイケアを提供しているため、介護保険ではなく医療保険適応となる。
(医療連携について)
◼ 病診連携の会を自分たちで取り組んでおり、連携先の病院や施設、ケアマネージャー等を呼び「きずなの会」を実施していた(現在コロナで実施せず)。研修会や講演会を
実施し、意見交換等をしていた。参加者は、患者を紹介してくれる病院や逆紹介を受ける病院の方々や近隣の診療所の医師、連携先の医師、高齢者施設(生活相談
員等)などである。
◼ 東灘区の医師会活動も活発で、東灘区としての病診連携がある。
(逆紹介について)
◼ 逆紹介は基本的に100%受け入れている。自院での対応が困難な時に他院に依頼をしている。逆紹介を受け入れた後の主治医は宮地病院の医師となる。その後在宅へ
移行する際は、そのまま宮地病院が診る場合と、開業医へ紹介する場合があるが、基本的には開業医へ紹介することとなっている。
(看取りについて)
◼ コロナ禍となってから院内が面会不可となっているため、以前より患者家族が在宅での看取りを希望している。そのあと押しとして「おうちに帰ろう」プロジェクトを実施している。
入院中や施設に入所している方でも自宅に帰れることを発信している。
③
横展開する
ことが望まれ ◼
る効果的な
取組
◼
④
◼
取組を通じ ◼
ての課題
18
在宅診療の地域格差が大きいため、全日本病院協会主催で関連の研修会がある。北海道から鹿児島までを過疎地から県庁所在地、大都市に分けて議論すること。
在宅医療に従事する職員や地域の人材の教育などを実施していく必要があるが、人員や時間に余裕がない。
IT化の問題がある。院外でも医師がカルテを閲覧できるよう宮地病院ではモバイルカルテを導入し、院外へ持ち出し可能となった。しかしかなり高額である。
24時間体制をカバーするには情報の共有が不可欠であるため、患者の情報共有ができていない今は本当の連携とはいえない。現状、緊急入院の依頼等はあるが、往診の
交代依頼はない。
© 2022. For information, contact Deloitte Tohmatsu Group.
宮地病院
(機能強化型在宅療養支援病院の設計について)
◼ 1995年に阪神淡路大震災で宮地病院が全壊し、再建した際にケアミックス病院となった。震災後2年間休院していた間、仮設診療所を開設して訪問診療の経験を積ん
だ。このことから訪問診療を継続する意思が強くなり、再建後の病院でも在宅医療を積極的に実施し、地域のニーズを考慮して平成24年に在宅療養支援病院となった。
(24時間体制について)
◼ 神戸市は東西で分けて2次救急を輪番で対応しており、最近では医療計画の兼ね合いから輪番をする病院が増えている。小児科や整形外科は別の当番制となっている。
宮地病院は2次救急の輪番は月に4~5回ほど担当している。
(緊急時の対応について)
◼ 夜間や休日に呼ばれるのは看取りの患者がほとんどであり、施設の患者を含めて30~40件程度対応している。在宅での看取りは10件程度。看取り時期は概ね予測がつい
ており、事前に何度も話し合いをしている。
(入退院について)
◼ 地域医療連携室を通し、容体急変時の受け入れを実施している。
◼ 宮地病院では、もとより必要な事業所を整備してきたため自院の事業所を利用することで、患者への早期のサービス提供が可能となる。自宅退院帰宅する患者は退院直
後の不安も強いため、継続してみてきたスタッフが対応することで、効率的であるとともに、患者にとっても安心感があり、再入院を予防することができる。
②
(介護連携について)
医療機関の ◼ 行政との連携が重要である。病院は4~5つの中学校区が診療圏であるため、宮地病院は地域とずれがある。そのため以前より地域ケア会議等で独自の地域包括を集めて
取組
いたが、現在は行政が中心となって地域ケア会議を実施している。そこから日常生活圏域である東灘区内(東半分ほど)で共同の認知症カフェやお祭りへの参加等を実
施していた(現在コロナで休止中)。
◼ 重度認知症デイケアがあり、認知症疾患センターから委託している。精神科の医師がおり、医療のデイケアを提供しているため、介護保険ではなく医療保険適応となる。
(医療連携について)
◼ 病診連携の会を自分たちで取り組んでおり、連携先の病院や施設、ケアマネージャー等を呼び「きずなの会」を実施していた(現在コロナで実施せず)。研修会や講演会を
実施し、意見交換等をしていた。参加者は、患者を紹介してくれる病院や逆紹介を受ける病院の方々や近隣の診療所の医師、連携先の医師、高齢者施設(生活相談
員等)などである。
◼ 東灘区の医師会活動も活発で、東灘区としての病診連携がある。
(逆紹介について)
◼ 逆紹介は基本的に100%受け入れている。自院での対応が困難な時に他院に依頼をしている。逆紹介を受け入れた後の主治医は宮地病院の医師となる。その後在宅へ
移行する際は、そのまま宮地病院が診る場合と、開業医へ紹介する場合があるが、基本的には開業医へ紹介することとなっている。
(看取りについて)
◼ コロナ禍となってから院内が面会不可となっているため、以前より患者家族が在宅での看取りを希望している。そのあと押しとして「おうちに帰ろう」プロジェクトを実施している。
入院中や施設に入所している方でも自宅に帰れることを発信している。
③
横展開する
ことが望まれ ◼
る効果的な
取組
◼
④
◼
取組を通じ ◼
ての課題
18
在宅診療の地域格差が大きいため、全日本病院協会主催で関連の研修会がある。北海道から鹿児島までを過疎地から県庁所在地、大都市に分けて議論すること。
在宅医療に従事する職員や地域の人材の教育などを実施していく必要があるが、人員や時間に余裕がない。
IT化の問題がある。院外でも医師がカルテを閲覧できるよう宮地病院ではモバイルカルテを導入し、院外へ持ち出し可能となった。しかしかなり高額である。
24時間体制をカバーするには情報の共有が不可欠であるため、患者の情報共有ができていない今は本当の連携とはいえない。現状、緊急入院の依頼等はあるが、往診の
交代依頼はない。
© 2022. For information, contact Deloitte Tohmatsu Group.