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資料1-2 MID-NET・NDBの行政利活用の調査実施状況について (12 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24331.html |
出典情報 | 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和3年度 第3回 3/11)《厚生労働省》 |
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る集団においては、本剤の顆粒球減少のオッズ比が 2 倍を下回らなかった。
β ラクタム系抗菌剤、非ステロイド性抗炎症剤又は放射線療法(「ヨード剤」)の
処方がある患者における本剤の顆粒球減少のオッズ比は、それらの処方がない患
者におけるオッズ比と比較して、高い傾向は認められなかった。その他の因子につ
いてはオッズ比を算出する上で必要な患者数が得られなかった。
効果修飾因子の候補:
がん化学療法剤、抗不整脈剤、消化性潰瘍治療剤(「H2 受容体拮抗剤」及び「プロトンポンプ阻
害剤」)、利尿剤(「ループ利尿剤」及び「アセタゾラミド」)、降圧剤(アンジオテンシン変
換酵素阻害剤(以下、「ACE 阻害剤」)及び「利尿剤」を除く)、β ラクタム系抗菌剤、非ステ
ロイド性抗炎症剤、放射線療法(「ヨード剤」)、抗精神病剤、ピリン系消炎鎮痛剤、抗ウイル
ス剤、抗リウマチ剤、ACE 阻害剤、抗てんかん剤、抗うつ剤及びチエノピリジン系抗血栓剤
表 2.効果修飾因子の有無別の本剤と顆粒球減少との関連
抗不整脈剤
なし
あり
消化性潰瘍
治療剤
なし
あり
利尿剤
なし
あり
降圧剤
なし
あり
本剤の
曝露状況※
なし
あり
なし
あり
なし
あり
なし
あり
なし
あり
なし
あり
なし
あり
なし
あり
ケース
<30
117
<10
58
<30
116
<10
59
<30
146
<10
29
<30
125
<10
50
コント
ロール
<80
344
<10
119
<80
375
<10
88
<80
429
<10
34
<80
356
<10
107
性・年齢調整オッズ比
[95%信頼区間]
1.00
(reference)
0.86
(0.52-1.42)
1.00
(reference)
2.02
(0.41-9.88)
1.00
(reference)
0.78
(0.47-1.29)
1.00
(reference)
3.05
(0.64-14.65)
1.00
(reference)
0.87
(0.54-1.41)
1.00
(reference)
2.61
(0.19-35.93)
1.00
(reference)
0.89
(0.54-1.47)
1.00
(reference)
1.90
(0.39-9.33)
MID-NET®の公表基準に基づき 10 未満の集計値が特定できないようマスクしている。
※ 本剤の曝露状況に関して、「あり」は本剤の処方患者であること、「なし」は PTU の処
方患者であることを意味している。
•
結果を踏まえた考察
本剤処方時の顆粒球減少の発現について、PTU に対する本剤の顆粒球減少の調整
オッズ比は低値を示した。ただし、PTU に対する本剤の 1 日処方量別の調整オッ
ズ比は低用量では低値、高用量では同程度又は高値と一貫した傾向は認められな
かったことから、本剤と PTU の顆粒球減少の発現傾向の差異について本結果から
結論付けることは困難と考えられた。
•
本剤と抗不整脈剤を併用している患者で、顆粒球減少の発現可能性が高いと考え
られたが、この背景として、本剤と併用されていた抗不整脈剤の 8 割以上が、β 遮
断作用を有する薬剤(プロプラノロール塩酸塩、ビソプロロールフマル酸塩、カル
ベジロール等)であったこと、そして、β 遮断作用を有する薬剤は甲状腺機能亢進
症に伴う循環器症状(頻脈、心悸亢進等)に頻用される薬剤であることから、本調
査で抗不整脈剤を併用していた患者は、甲状腺機能亢進症の病状が比較的重度な
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β ラクタム系抗菌剤、非ステロイド性抗炎症剤又は放射線療法(「ヨード剤」)の
処方がある患者における本剤の顆粒球減少のオッズ比は、それらの処方がない患
者におけるオッズ比と比較して、高い傾向は認められなかった。その他の因子につ
いてはオッズ比を算出する上で必要な患者数が得られなかった。
効果修飾因子の候補:
がん化学療法剤、抗不整脈剤、消化性潰瘍治療剤(「H2 受容体拮抗剤」及び「プロトンポンプ阻
害剤」)、利尿剤(「ループ利尿剤」及び「アセタゾラミド」)、降圧剤(アンジオテンシン変
換酵素阻害剤(以下、「ACE 阻害剤」)及び「利尿剤」を除く)、β ラクタム系抗菌剤、非ステ
ロイド性抗炎症剤、放射線療法(「ヨード剤」)、抗精神病剤、ピリン系消炎鎮痛剤、抗ウイル
ス剤、抗リウマチ剤、ACE 阻害剤、抗てんかん剤、抗うつ剤及びチエノピリジン系抗血栓剤
表 2.効果修飾因子の有無別の本剤と顆粒球減少との関連
抗不整脈剤
なし
あり
消化性潰瘍
治療剤
なし
あり
利尿剤
なし
あり
降圧剤
なし
あり
本剤の
曝露状況※
なし
あり
なし
あり
なし
あり
なし
あり
なし
あり
なし
あり
なし
あり
なし
あり
ケース
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コント
ロール
<80
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375
<10
88
<80
429
<10
34
<80
356
<10
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性・年齢調整オッズ比
[95%信頼区間]
1.00
(reference)
0.86
(0.52-1.42)
1.00
(reference)
2.02
(0.41-9.88)
1.00
(reference)
0.78
(0.47-1.29)
1.00
(reference)
3.05
(0.64-14.65)
1.00
(reference)
0.87
(0.54-1.41)
1.00
(reference)
2.61
(0.19-35.93)
1.00
(reference)
0.89
(0.54-1.47)
1.00
(reference)
1.90
(0.39-9.33)
MID-NET®の公表基準に基づき 10 未満の集計値が特定できないようマスクしている。
※ 本剤の曝露状況に関して、「あり」は本剤の処方患者であること、「なし」は PTU の処
方患者であることを意味している。
•
結果を踏まえた考察
本剤処方時の顆粒球減少の発現について、PTU に対する本剤の顆粒球減少の調整
オッズ比は低値を示した。ただし、PTU に対する本剤の 1 日処方量別の調整オッ
ズ比は低用量では低値、高用量では同程度又は高値と一貫した傾向は認められな
かったことから、本剤と PTU の顆粒球減少の発現傾向の差異について本結果から
結論付けることは困難と考えられた。
•
本剤と抗不整脈剤を併用している患者で、顆粒球減少の発現可能性が高いと考え
られたが、この背景として、本剤と併用されていた抗不整脈剤の 8 割以上が、β 遮
断作用を有する薬剤(プロプラノロール塩酸塩、ビソプロロールフマル酸塩、カル
ベジロール等)であったこと、そして、β 遮断作用を有する薬剤は甲状腺機能亢進
症に伴う循環器症状(頻脈、心悸亢進等)に頻用される薬剤であることから、本調
査で抗不整脈剤を併用していた患者は、甲状腺機能亢進症の病状が比較的重度な
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