よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料2 がん対策推進基本計画(平成30年3月) (20 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24471.html
出典情報 がん対策推進協議会(第78回 3/16)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

2. 患者本位のがん医療の実現
~適切な医療を受けられる体制を充実させる~
ビッグデータやAIを活用したがんゲノム医療等を推進し、個人に最適化さ
れた患者本位のがん医療を実現する。また、がん医療の質の向上及びそれぞれ
のがんの特性に応じたがん医療の均てん化・集約化により、効率的かつ持続可
能ながん医療を実現する。さらに、ゲノム情報や臨床情報を収集し分析するこ
とで、革新的医薬品等の開発を推進し、がんの克服を目指す。

(1) がんゲノム医療
(現状・課題)
近年、個人のゲノム情報に基づき、個人ごとの違いを考慮したゲノム医療21へ
の期待が高まっており、国内外において様々な取組が行われている。
諸外国ではゲノム医療を推進するため、様々な国家プロジェクトが進行中で
ある。英国では、平成 24(2012)年から、
「Genomics England」を立ち上げ、7.5
万人(10 万ゲノム)のゲノム配列を解読し、がんや難病の治療に役立てる取組
が行われている。米国では、平成 27(2015)年から、「Precision Medicine
Initiative」を開始し、遺伝子、環境及びライフスタイルに関する個人ごとの
違いを考慮した予防や治療法を確立する等の取組が推進されている。
我が国では、健康・医療戦略推進本部の下に設置されている「ゲノム医療実
現推進協議会」の中間とりまとめ(平成 27(2015)年7月)において、ゲノム
医療の実現が近い領域のひとつとして、がん領域が掲げられている。また、平
成 28(2016)年 10 月にとりまとめられた「ゲノム情報を用いた医療等の実用化
推進タスクフォース」の意見とりまとめにおいては、遺伝子関連検査の品質・
精度の確保、ゲノム医療に従事する者の育成、ゲノム医療の提供体制の構築、
社会環境の整備等を進めていくことが求められている。
現在、がんゲノム医療の実用化を推進する取組として、バイオバンク22や臨床
情報等とゲノム情報を統合したデータベースの構築といった基盤整備や、次世
21

「ゲノム医療」とは、個人の「ゲノム情報」をはじめとした各種オミックス検査情報を
もとにして、その人の体質や病状に適した「医療」を行うこと。
22
「バイオバンク」とは、提供されたヒトの細胞、遺伝子、組織等について、研究用資源
として品質管理を実施して、不特定多数の研究者に提供する非営利的事業のこと。
16