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参考資料2 がん対策推進基本計画(平成30年3月) (67 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24471.html
出典情報 がん対策推進協議会(第78回 3/16)《厚生労働省》
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また、我が国のがん患者の自殺は、診断後1年以内が多いという報告69がある
が、拠点病院等であっても相談体制等の十分な対策がなされていない状況にあ
る。がん診療に携わる医師や医療従事者を中心としたチームで、がん患者の自
殺の問題に取り組むことが求められる。
さらに、我が国において、障害のあるがん患者に関する課題は明確になって
いない。障害のあるがん患者に対してどのような対応が必要かということにつ
いて、行政、医療従事者での問題意識の共有が不十分であり、対応も病院ごと
に異なる。また、罹患前から障害を持つ人だけでなく、がん治療によって障害
を持つことになった人に関する課題についても、十分な検討がなされていない。
がんに罹患した後も、治療により長期に生存することが可能になっているが、
高額な治療が必要な患者については、その医療費が生活を圧迫し続けるという
指摘もある。

(取り組むべき施策)
地方公共団体は、学校におけるがん教育だけでなく、がんに対する「偏見」
の払拭や国民全体に対する健康についての啓発につながるよう、民間団体や患
者団体等の協力を得ながら、がんに関する正しい知識を得る機会を設ける。
国は、がん患者の経済的な課題を明らかにし、利用可能な社会保障制度に関
する周知の方法や、その他の課題の解決に向けた施策を検討する。
国は、がん患者の更なるQOL向上を目指し、医療従事者を対象としたアピ
アランス支援研修等の開催や、生殖機能の温存等について的確な時期に治療の
選択ができるよう、関係学会等と連携した相談支援及び情報提供のあり方を検
討する。
国は、家族性腫瘍に関する情報を集約化し、診断、治療及び相談体制の整備
や人材育成等について検討する。
国は、拠点病院等におけるがん患者の自殺の実態調査を行った上で、効果的
な介入のあり方について検討する。また、がん患者の自殺を防止するためには、
がん相談支援センターを中心とした自殺防止のためのセーフティーネットが必
要であり、専門的・精神心理的なケアにつなぐための体制の構築やその周知を
69

「Psychooncology 2014; 23: 1034-41.」より引用。
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