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【資料2】検証的試験等における日本人データの必要性の整理及び迅速な承認制度のあり方について (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37787.html
出典情報 創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬事規制のあり方に関する検討会(第8回 2/8)《厚生労働省》
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少数の日本人症例の成績が求められた事例(製薬企業ヒアリング結果)
アトガム点滴静注液(ファイザー)



中等症以上の再生不良性貧血に対する抗ヒト胸腺細胞ウマ免疫グロブリン。



海外では1985年に承認されて以降、広く用いられており、日本では関連学会からの開発要望に基づき、2018年10月の未承認薬等検討
会議において医療上の必要性が高いとされ、企業に対して開発要請がなされた。



その時点で、日本人データとしては、国内で56例に投与された臨床研究の結果が報告されていたが、論文情報以上の情報は得られてい
なかった。



ファイザー社としては、公知申請を希望したが、PMDAからは、日本人症例が必要との見解が示されたため、追加で3例を目標症例数
とした非盲検非対照試験を2020年7月~2021年4月の期間実施し、2022年6月29日に承認申請された。

レカルブリオ配合点滴静注用(MSD)



カルバペネム耐性菌に対する抗菌薬。



イミペネム耐性菌(中等度耐性菌を含む)による感染症患者(HABP/VABP、cIAI又はcUTI)50例を対象とする二重盲検比較試験とし
て国際共同第3相試験が2015年10月~2017年9月に実施された。日本におけるイミペネム耐性菌の分離頻度の低さから日本人の組み
入れは現実的でなく、企業としては日本人なしでの実施を主張したが、PMDAからは組み入れの努力はすべきとの方針が示され、日本
も対象とされた。結果として日本での組み入れはなかった。



加えて、イミペネム非感受性菌に限らないHABP/VABP患者537例を対象とする二重盲検比較試験として国際共同第3相試験が2016年
1月~2019年4月に実施された。日本人は43例組み入れられた。



両試験から得られる日本人患者における本剤に関する情報は限定的であると想定されたため、承認の対象とするためには日本人での特
に安全性を確認する必要があるとして国内試験の実施を求められたが、PMDAにより臨床実施の困難さが勘案され、イミペネム非感受
性菌に限らないcIAI又はcUTI患者83例を対象とした非盲検非対照試験として国内第3相試験が2017年10月~2018年9月に実施され
た。



米国では2019年7月に、EUでは2020年2月に承認され、日本では2021年6月に承認された。

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