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【別添】 (14 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00332.html |
出典情報 | 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第5.1版)」について(3/17付 事務連絡)《厚生労働省》 |
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第 5.1 版)
4 検査の解釈や検査精度など
検査法による特性の違いを考慮して、適用する検査法を決めることが必要である。
完全な検査法はないが、既知の濃度の陽性対照を複数使用することで信頼性を確保し
ているリアルタイム RT-PCR を基準として比較すると、現行の抗原定性検査はウイ
ルス量が少ない(遺伝子が 100 コピー以下程度)検体での検出感度が低いと考えられ
ている。
また抗原定性検査は、検体の粘性が高い場合や小児などに偽陽性が生じることが報
告されており、偽陽性や偽陰性を疑う事例について日本感染症学会がアンケート調査
を実施し、現状の情報提供を行っている。
簡易核酸検査である等温核酸増幅法も、反応によって生じる濁度や蛍光強度を測定
する機器では、検体によっては偽陽性が生じる可能性がある。
なお、検査結果を隔離解除等の参考にする場合には、1 回の検査結果が陰性であっ
ても感染を否定するものではないことや、逆にリアルタイム RT-PCR は発症から 10
日間以上経過し感染性は無い例でも陽性となることがあることなどを考慮すべきであ
る。
また、個々の検査用キットにより使用方法、臨床成績等の違いがあるので、各製品
の添付文書を参照の上、検査精度に留意し現場の状況に応じて適切な検査を実施する。
検査の精度を確保することは極めて重要であり、検査施設内で実施可能な内部精度
管理(標準作業手順書に基づく陽性対照や陰性対照を含めた管理)は必須である。適切
な外部精度管理にも参加することが推奨される。
※抗原定性検査における注意点の例示
・抗原定性検査は、鼻咽頭・鼻腔検体では、発症初日から用いることができるが、10
日目以降で陰性の場合、臨床像から感染を疑う際には必要に応じて核酸検出検査や
抗原定量検査を行うことが推奨される。
・検査キットごとに特性があるため注意を要する。例えば、検体を採取した綿棒の綿
球部分をスクイズチューブで挟んでもみながら綿棒を 10 回程度回転させる、綿棒
をスクイズチューブから取り出したのち 5 分程度静置、等の注意がある。
・粘度の高い検体では判定が正しくできないことがあるので注意する必要がある(ス
クイズチューブ内で綿球のもみほぐしが足りない場合など、抽出操作が不十分な場
合などが原因として想定される)
。
複数種類の変異株の発生が報告されているが、現状では、国内で使用が認められた
Ⅰ 検査種類と各種検査の意義
14
4 検査の解釈や検査精度など
検査法による特性の違いを考慮して、適用する検査法を決めることが必要である。
完全な検査法はないが、既知の濃度の陽性対照を複数使用することで信頼性を確保し
ているリアルタイム RT-PCR を基準として比較すると、現行の抗原定性検査はウイ
ルス量が少ない(遺伝子が 100 コピー以下程度)検体での検出感度が低いと考えられ
ている。
また抗原定性検査は、検体の粘性が高い場合や小児などに偽陽性が生じることが報
告されており、偽陽性や偽陰性を疑う事例について日本感染症学会がアンケート調査
を実施し、現状の情報提供を行っている。
簡易核酸検査である等温核酸増幅法も、反応によって生じる濁度や蛍光強度を測定
する機器では、検体によっては偽陽性が生じる可能性がある。
なお、検査結果を隔離解除等の参考にする場合には、1 回の検査結果が陰性であっ
ても感染を否定するものではないことや、逆にリアルタイム RT-PCR は発症から 10
日間以上経過し感染性は無い例でも陽性となることがあることなどを考慮すべきであ
る。
また、個々の検査用キットにより使用方法、臨床成績等の違いがあるので、各製品
の添付文書を参照の上、検査精度に留意し現場の状況に応じて適切な検査を実施する。
検査の精度を確保することは極めて重要であり、検査施設内で実施可能な内部精度
管理(標準作業手順書に基づく陽性対照や陰性対照を含めた管理)は必須である。適切
な外部精度管理にも参加することが推奨される。
※抗原定性検査における注意点の例示
・抗原定性検査は、鼻咽頭・鼻腔検体では、発症初日から用いることができるが、10
日目以降で陰性の場合、臨床像から感染を疑う際には必要に応じて核酸検出検査や
抗原定量検査を行うことが推奨される。
・検査キットごとに特性があるため注意を要する。例えば、検体を採取した綿棒の綿
球部分をスクイズチューブで挟んでもみながら綿棒を 10 回程度回転させる、綿棒
をスクイズチューブから取り出したのち 5 分程度静置、等の注意がある。
・粘度の高い検体では判定が正しくできないことがあるので注意する必要がある(ス
クイズチューブ内で綿球のもみほぐしが足りない場合など、抽出操作が不十分な場
合などが原因として想定される)
。
複数種類の変異株の発生が報告されているが、現状では、国内で使用が認められた
Ⅰ 検査種類と各種検査の意義
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