ために、外部の格付け機関による評価とそれに応じた価格設定が可能になるような
制度について検討する必要がある。

Ⅳ

おわりに

最後に、あらためて 2025 年を目前に控え、医療提供体制の持続性向上が一層重要
になっていることを強調したい。急速な高齢化進行に伴い医療サービスへの需要が
増加している一方で、労働力不足に直面している現在、これまでの延長線上にはな
い革新的な取り組みが求められている。多職種連携の促進、医療機関経営の効率化
は、今後、持続可能な医療システムを実現する上で、確実に向き合わなければなら
ない課題である。これらに加え、デジタル技術の活用による業務プロセスの変革
や、オンライン診療の普及に向けた法的・技術的な障壁の撤廃も推進すべきであ
る。
これらの規制改革の実現に向けて、本会は、政治的意思決定者や政府内の各検討
会議に働きかけていく。また、ステークホルダーとの対話・協議、国家戦略特別区
域制度やグレーゾーン解消制度等、規制改革の実証および効果検証を図る仕組みの
活用による定量的なデータやエビデンスの提示を求めることや、世論を形成するた
めの広報活動などのさまざまな取り組みを続けていく。その活動においては、同じ
考えを持つ有志とも適宜連携し、民間として規制改革を牽引していきたい。
以上

7