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プレスリリース:国際共同研究により世界最大規模の腎臓がんの全ゲノム解析を実施 日本人の7割に未知の発がん要因を発見 (1 ページ)
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公開元URL | https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2024/0514/index.html |
出典情報 | 国際共同研究により世界最大規模の腎臓がんの全ゲノム解析を実施 日本人の7割に未知の発がん要因を発見(5/14)《国立がん研究センターほか》 |
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報道関係各位
国際共同研究により世界最大規模の腎臓がんの全ゲノム解析を実施
日本人の 7 割に未知の発がん要因を発見
2024 年 5 月 14 日
国立研究開発法人国立がん研究センター
国立大学法人東京大学医科学研究所
Cancer Grand Challenges
発表のポイント
日本を含む 11 か国の国際共同研究により過去最大の 962 症例の腎細胞がんの全ゲノム解析が
行われました。
解析の結果、日本人の腎細胞がんの 7 割に、他国ではほとんど見られない未知の発がん要因が
存在することが明らかになりました。
腎細胞がんの危険因子が発がんに至るメカニズムとして、喫煙のように直接がんゲノムに傷を付け
る因子と、それ以外の因子が複合的に関与して腎細胞がんを発症させているものがあることが分
かりました。
本研究で明らかとなった未知の発がん要因やそのメカニズムなどについてさらに研究を進めること
により、日本における腎細胞がんに対する新たな予防法や治療法の開発が期待されます。
概要
国立研究開発法人国立がん研究センター (理事長:中釜 斉、東京都中央区) 研究所 (所長:間野
博行) がんゲノミクス研究分野分野長 柴田 龍弘(国立大学法人東京大学医科学研究所附属ヒトゲノ
ム解析センターゲノム医科学分野教授兼任)は、英国サンガー研究所並びに WHO 国際がん研究機関
(International Agency for Research on Cancer, IARC)との国際共同研究に参画し、発症頻度の異な
る日本を含む世界 11 か国の腎細胞がん(淡明細胞型腎細胞がん)962 症例の全ゲノム解析から発が
ん要因の解析を行いました。
その結果、日本人の腎細胞がんの 7 割に他国にはほとんど見られない、未知の発がん要因が存在す
ることが明らかとなりました。また腎細胞がんの危険因子として知られている喫煙・肥満・高血圧・糖尿病
について、喫煙は遺伝子の変異に直接作用していることが分かりましたが、肥満と高血圧と糖尿病は、
遺伝子の変異を直接的に誘発しないことが示唆されました。
今後さらに研究を進め、本研究で明らかになった未知の発がん要因を解明することにより、日本にお
ける腎細胞がんに対する新たな予防法の開発が期待されます。
本研究は、英国王立がん研究基金(Cancer Research UK)並びに米国がん研究所によって設立され
た Cancer Grand Challenge 注 1 が進める国際共同研究(Mutographs project 注 2)で、世界の様々な地
域における悪性腫瘍の全ゲノム解析を行うことで、人種や生活習慣の異なる地域ごとに発症頻度が異
なる原因を解明し、地球規模でがんの新たな予防戦略を進めることを目的として実施されているがん疫
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国際共同研究により世界最大規模の腎臓がんの全ゲノム解析を実施
日本人の 7 割に未知の発がん要因を発見
2024 年 5 月 14 日
国立研究開発法人国立がん研究センター
国立大学法人東京大学医科学研究所
Cancer Grand Challenges
発表のポイント
日本を含む 11 か国の国際共同研究により過去最大の 962 症例の腎細胞がんの全ゲノム解析が
行われました。
解析の結果、日本人の腎細胞がんの 7 割に、他国ではほとんど見られない未知の発がん要因が
存在することが明らかになりました。
腎細胞がんの危険因子が発がんに至るメカニズムとして、喫煙のように直接がんゲノムに傷を付け
る因子と、それ以外の因子が複合的に関与して腎細胞がんを発症させているものがあることが分
かりました。
本研究で明らかとなった未知の発がん要因やそのメカニズムなどについてさらに研究を進めること
により、日本における腎細胞がんに対する新たな予防法や治療法の開発が期待されます。
概要
国立研究開発法人国立がん研究センター (理事長:中釜 斉、東京都中央区) 研究所 (所長:間野
博行) がんゲノミクス研究分野分野長 柴田 龍弘(国立大学法人東京大学医科学研究所附属ヒトゲノ
ム解析センターゲノム医科学分野教授兼任)は、英国サンガー研究所並びに WHO 国際がん研究機関
(International Agency for Research on Cancer, IARC)との国際共同研究に参画し、発症頻度の異な
る日本を含む世界 11 か国の腎細胞がん(淡明細胞型腎細胞がん)962 症例の全ゲノム解析から発が
ん要因の解析を行いました。
その結果、日本人の腎細胞がんの 7 割に他国にはほとんど見られない、未知の発がん要因が存在す
ることが明らかとなりました。また腎細胞がんの危険因子として知られている喫煙・肥満・高血圧・糖尿病
について、喫煙は遺伝子の変異に直接作用していることが分かりましたが、肥満と高血圧と糖尿病は、
遺伝子の変異を直接的に誘発しないことが示唆されました。
今後さらに研究を進め、本研究で明らかになった未知の発がん要因を解明することにより、日本にお
ける腎細胞がんに対する新たな予防法の開発が期待されます。
本研究は、英国王立がん研究基金(Cancer Research UK)並びに米国がん研究所によって設立され
た Cancer Grand Challenge 注 1 が進める国際共同研究(Mutographs project 注 2)で、世界の様々な地
域における悪性腫瘍の全ゲノム解析を行うことで、人種や生活習慣の異なる地域ごとに発症頻度が異
なる原因を解明し、地球規模でがんの新たな予防戦略を進めることを目的として実施されているがん疫
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