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プレスリリース:国際共同研究により世界最大規模の腎臓がんの全ゲノム解析を実施 日本人の7割に未知の発がん要因を発見 (2 ページ)

公開元URL https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2024/0514/index.html
出典情報 国際共同研究により世界最大規模の腎臓がんの全ゲノム解析を実施 日本人の7割に未知の発がん要因を発見(5/14)《国立がん研究センターほか》
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学研究です。腎細胞がんの解析は、全悪性腫瘍を通して食道扁平上皮がん注3に次いで実施されました。
また国内では、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受け、研究成果は英国
専門誌「Nature」に 2024 年 5 月 1 日付で発表されました。なお本データは広く研究者が利用できるよう、
国際がんゲノムコンソーシアム(ICGC-ARGO)注 4 に登録され、公開されます。
背景
腎細胞がんの組織型とこれまでのゲノム解析研究


腎臓がんは「腎細胞がん」と「腎盂がん」に分けられ、「腎細胞がん」が腎臓がんの 8 割程度を占めま
す。腎細胞がんは、細胞形態から様々なタイプ(組織型)に分けられますが、淡明細胞型腎細胞がんは
最も頻度が高く、腎細胞がん全体の 60~75%程度を占めます。その発症頻度は地域ごとに大きく異な
ることが WHO から報告されています。チェコやリトアニアをはじめとする中欧・北欧で特に罹患率が高く、
ここ数十年では高所得国での罹患率が増加しており、日本においてもその罹患率は増加傾向にありま
す。発症の危険因子として喫煙、肥満、高血圧、糖尿病が知られていますが、これらの因子の関与は
50%未満の症例に限られているとも言われており、地域ごとの腎細胞がんの発生頻度の違いは十分説
明できていませんでした。
がんは様々な要因によって正常細胞のゲノムに異常が蓄積して発症することが分かっています。点変
異のような突然変異はがんドライバー遺伝子注 5 の活性化や不活性化を来す主要なゲノム異常の一つで
すが、近年の大規模ながんゲノム解析から、突然変異の起こり方には一定のパターンがあることが明ら
かになってきました。こうしたパターンは変異シグネチャー注 6 と呼ばれ、喫煙や紫外線曝露といった様々
な環境要因と遺伝的背景によって異なることも知られています(図 1)。中でも点変異のシグネチャーは
Single Base Substitution Signature (SBS)と呼ばれています。

図 1. 変異シグネチャー(Single Base Substitution Signature)解析の仕組み
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