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重症児を対象とした児童発達支援施設と他の福祉施設との連携及び嘱託医の役割に関する調査報告 (1 ページ)

公開元URL https://www.jpeds.or.jp/modules/news/index.php?content_id=1398
出典情報 重症児を対象とした児童発達支援施設と他の福祉施設との連携及び嘱託医の役割に関する調査報告(5/30)《日本小児科学会》
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日本小児医療保健協議会重症心身障害児(者)・在宅医療委員会報告

重症児を対象とした児童発達支援施設と他の福祉施設との連携及び
嘱託医の役割に関する調査報告
日本小児医療保健協議会重症心身障害児(者)
・在宅医療委員会委員 1),同 委員長 2),同 担当理事 3)

高田

哲 1) 余谷 暢之 2)
小篠 史郎 1)

浩 1)

小沢

渕上

三浦 清邦 1) 松尾 宗明 3)


達夫 1)
藤枝

仲野 敦子 1)
幹也 3)



目的:本研究の目的は、①重心型児童発達支援相互間の連携の状況、②近隣の保育所、幼稚
園、こども園(保育所等)との連携及び並行通園の実態、③嘱託医の役割と現状を明らかに
する、の 3 点であった。
方法:一般社団法人重症児デイサービスネットワークに登録されている児童発達支援施設
(259 施設)に質問票を送付し、Survey Monkey を用いた Web アンケートを実施した。
結果:1)151 施設より回答を得た。定員数 5 人の小規模施設が多かったが、98%の施設が
医療的ケア児を受け入れていた。2)都道府県、政令都市レベルでの施設間ネットワーク、
市区町村レベルにおける福祉・教育機関とのネットワークがあると答えた施設は共に 40%
に達しておらず、定期的連絡会、研修会、症例検討会の開催も少数であった。3)151 施設
中 87 施設で、保育所等との並行通園・通所を行っていたが、園側との連携・情報共有が不
十分と感じていた。4)嘱託医について、多くの施設が「位置づけが不明」と感じており、
主治医との連携も不十分だった。
「主治医との関係の難しさ」についての意見も多く、医療
情報が十分に届かない、小児在宅医療や福祉制度に対する医師の理解が不十分、という指摘
もあった。
まとめ:重症児の在宅生活を考える上で、重心型児童発達支援は極めて重要な役割を担っ
ている。今後、状況把握を進めるとともに、好事例の紹介、情報共有が必要と考えられ
た。さらに、地域の自治体、医療的ケア児支援センターの関与が重要と感じられた。
はじめに
周産期・小児医療の進歩に伴い、在宅で過
ごす重症児が増加している 1)。特に、就学
前の子どもにおいては、人工呼吸器使用な
ど高度な医療的ケアを必要とする児が急増
している2)。医療的ケア児支援法の施行 3)
に基づき、保育所等での医療的ケア児の受
け入れも徐々に増加してきている 4)。重症
児を対象とする児童発達支援事業所(重心
型児童発達支援)の役割は一層重要になっ
てきているが、その現状、医療、教育、福祉
機関との連携についての報告はほとんどな
い。
本報告は、①重心型児童発達支援相互間

の連携の状況、②近隣の保育所、幼稚園、
こども園(保育所等)との連携及び並行通
園の実態、③嘱託医の役割と現状を明らか
にすること、を目的に、日本小児医療保健
協議会重症心身障害児(者)・在宅医療委
員会委員が実施した質問票調査結果を纏め
たものである。


1. 対象
NPO 法人重症児デイサービスネットワ
ークの協力をいただき、重心型児童発達支
援 259 施設に郵送にて研究協力を依頼し
た。
2. 方法

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