よむ、つかう、まなぶ。
資料2-31 ワクチン接種後のADEM報告一覧[641KB] (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/newpage_00106.html |
出典情報 | 厚生科学審議会・薬事審議会(合同開催) 予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(第102回 7/29)医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年度第4回 7/29)(合同開催)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
別紙1
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づく
製造販売業者からの副反応疑い報告状況について
ワクチン接種後の急性散在性脳脊髄炎(ADEM)が疑われる症例(症例経過)
症例 No.
症例経過
3
(1)
事例
70 歳(発症時)の男性。
2023 年 6 月 20 日、乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(チャイニーズハムスター卵巣細胞由来)2 回目が接種され
た。
8 月 11 日、感冒症状が発現した。
8 月 19 日、右上下肢不全麻痺が発現した。異常行動及び疎通性の低下がみられ、夜中に転倒した。普段行わ
れている日常動作が行われなかった。夜間、室内が荒れており、腹臥位で倒れていた。
8 月 20 日午前 7 時 51 分、自宅の居間で倒れていたため救急要請された。午前 7 時 57 分、救急隊が到着し A
病院に救急搬送された。午前 8 時 18 分、A 病院到着時、意識レベルはジャパン・コーマ・スケール(JCS)II10、グラスゴー・コーマ・スケール E3V4M6 で、粗大な麻痺はなかった。瞳孔不同、バビンスキー徴候、深部腱反
射の亢進及び非対称性が確認された。頭部磁気共鳴画像撮影装置(MRI)検査では、両側中大脳動脈領域に
拡散強調画像(DWI)で高信号、見かけの拡散係数(ADC 値)低値の病変が多発し、両側大脳半球に DWI で高
信号、ADC 値低値、FLAIR 画像で淡い高信号の病変が多数散在していた。血液検査では、ヘモグロビン A1c
7.0%及び C 反応性蛋白 1.3 mg/dL であった。急性散在性脳脊髄炎(ADEM)のため入院となった。
8 月 21 日、意識レベルが低下し、JCS 3 桁の意識障害となった。
8 月 22 日、頭部 MRI 検査にて、上記病変の拡大、両側内包の新規病変及び大脳脚の新規病変が確認され
た。髄液検査が実施され、細胞数 2 /μL、糖 109 mg/dL、蛋白 62.1 mg/dL 及びミエリンベーシック蛋白>500
pg/mL であった。オリゴクローナルバンド及び IgG インデックスの上昇は確認されず、ウイルスは検出されなか
った。自己抗体検査では、抗アクアポリン 4 抗体及び抗ミエリンオリゴデンドロサイト糖蛋白抗体は陰性であっ
た。メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム 1 g によるステロイドパルス療法が 5 日間施行された。
日付不明、頭部 MRI 検査上での増悪は認められなかったが、JCS 3 桁の意識障害は持続していた。
9 月 30 日、褥瘡が形成された。
11 月 7 日、ADEM による体動困難のため褥瘡が形成され、そこに感染が合併しフルニエー壊疽に至った。
11 月 8 日午後 11 時 47 分、死亡が確認された。死亡時画像診断及び剖検は実施されなかった。
(2)
接種されたワクチンについて
乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(チャイニーズハムスター卵巣細胞由来)
(GSK ロット番号不明)
(3)
接種時までの治療等の状況
基礎疾患として、高血圧及び糖尿病を有していた。ニフェジピン 40 mg/日、アスピリン 100 mg/日、サクビトリル
バルサルタンナトリウム水和物 400 mg/日、メトホルミン塩酸塩 500 mg/日、テネリグリプチン臭化水素酸塩水
和物 20 mg/日、ミグリトール 150 mg/日、イコサペント酸エチル 600 mg/日及びダパグリフロジンプロピレングリ
コール水和物 5 mg/日が処方されていた。
1
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づく
製造販売業者からの副反応疑い報告状況について
ワクチン接種後の急性散在性脳脊髄炎(ADEM)が疑われる症例(症例経過)
症例 No.
症例経過
3
(1)
事例
70 歳(発症時)の男性。
2023 年 6 月 20 日、乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(チャイニーズハムスター卵巣細胞由来)2 回目が接種され
た。
8 月 11 日、感冒症状が発現した。
8 月 19 日、右上下肢不全麻痺が発現した。異常行動及び疎通性の低下がみられ、夜中に転倒した。普段行わ
れている日常動作が行われなかった。夜間、室内が荒れており、腹臥位で倒れていた。
8 月 20 日午前 7 時 51 分、自宅の居間で倒れていたため救急要請された。午前 7 時 57 分、救急隊が到着し A
病院に救急搬送された。午前 8 時 18 分、A 病院到着時、意識レベルはジャパン・コーマ・スケール(JCS)II10、グラスゴー・コーマ・スケール E3V4M6 で、粗大な麻痺はなかった。瞳孔不同、バビンスキー徴候、深部腱反
射の亢進及び非対称性が確認された。頭部磁気共鳴画像撮影装置(MRI)検査では、両側中大脳動脈領域に
拡散強調画像(DWI)で高信号、見かけの拡散係数(ADC 値)低値の病変が多発し、両側大脳半球に DWI で高
信号、ADC 値低値、FLAIR 画像で淡い高信号の病変が多数散在していた。血液検査では、ヘモグロビン A1c
7.0%及び C 反応性蛋白 1.3 mg/dL であった。急性散在性脳脊髄炎(ADEM)のため入院となった。
8 月 21 日、意識レベルが低下し、JCS 3 桁の意識障害となった。
8 月 22 日、頭部 MRI 検査にて、上記病変の拡大、両側内包の新規病変及び大脳脚の新規病変が確認され
た。髄液検査が実施され、細胞数 2 /μL、糖 109 mg/dL、蛋白 62.1 mg/dL 及びミエリンベーシック蛋白>500
pg/mL であった。オリゴクローナルバンド及び IgG インデックスの上昇は確認されず、ウイルスは検出されなか
った。自己抗体検査では、抗アクアポリン 4 抗体及び抗ミエリンオリゴデンドロサイト糖蛋白抗体は陰性であっ
た。メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム 1 g によるステロイドパルス療法が 5 日間施行された。
日付不明、頭部 MRI 検査上での増悪は認められなかったが、JCS 3 桁の意識障害は持続していた。
9 月 30 日、褥瘡が形成された。
11 月 7 日、ADEM による体動困難のため褥瘡が形成され、そこに感染が合併しフルニエー壊疽に至った。
11 月 8 日午後 11 時 47 分、死亡が確認された。死亡時画像診断及び剖検は実施されなかった。
(2)
接種されたワクチンについて
乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(チャイニーズハムスター卵巣細胞由来)
(GSK ロット番号不明)
(3)
接種時までの治療等の状況
基礎疾患として、高血圧及び糖尿病を有していた。ニフェジピン 40 mg/日、アスピリン 100 mg/日、サクビトリル
バルサルタンナトリウム水和物 400 mg/日、メトホルミン塩酸塩 500 mg/日、テネリグリプチン臭化水素酸塩水
和物 20 mg/日、ミグリトール 150 mg/日、イコサペント酸エチル 600 mg/日及びダパグリフロジンプロピレングリ
コール水和物 5 mg/日が処方されていた。
1