よむ、つかう、まなぶ。
がん患者の人生の最終段階の療養生活の実態調査結果 5万人の遺族から見た全体像を公表 (2 ページ)
出典
公開元URL | https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2022/0325/index.html |
出典情報 | がん患者の人生の最終段階の療養生活の実態調査結果(3/25)《国立がん研究センター》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
【一般病院とがん診療連携拠点病院の療養生活の実態】
○ 一般病院とがん診療連携拠点病院では、一般病院の患者がより高齢であり、入院が長期間
にわたっていました。がん患者の遺族において、患者が死亡前にからだの苦痛が少なく過
ごせたと感じていた割合は、一般病院 41% がん診療連携拠点病院 34%でした。がん診療
連携拠点病院の患者はより若年であることなど、入院患者の背景の違いが影響しているこ
とが示唆されました。
1
調査概要
本調査は、2017 年と 2018 年の人口動態調査の死亡票情報を用いて、がん患者の遺族を対象に、
2019 年 1月~3 月と 2020 年 3 月~5 月に郵送によるアンケート調査を実施しました。アンケート
の内容は、遺族からみた「死亡場所で受けた医療の構造・プロセス」
「死亡前 1 カ月間の患者の療
養生活の質」「最後の療養場所の希望や医療に関する話し合い」「家族の介護負担」などが含まれ
ています。
調査票は 110,990 名に送付し、送付先の宛先不明は 14,658 名、有効回答数は 54,167 名でした。
2
主な結果
本調査は、わが国のがん患者が人生の最終段階の療養生活をどのように過ごしたか、その全体
像を明らかにすることを目的にしています。本結果は、全体の結果を重視して解釈すべきもので
あり、最期の療養場所として、どこで死亡することが良い・悪いと単純に比較・判断することは
困難です。例えば「介護施設で死亡した患者は、もともと痛みなどの症状が少なかったので、医
学的な介入を必要とせず入院することがなかった」など、療養場所によって患者のもともとの病
状が異なります。したがって、療養場所の違いを考察する際には病状や本人の治療への希望など
に留意し、注意深く考察することが必要です。
1) 患者・遺族の背景の全体像(表 1)
がん患者全体では、死亡時の年齢は 80 歳以上の割合が 50.2%であり、半数以上を占めていま
した。
がん患者の遺族全体では、患者ががんと診断されてから亡くなるまでの期間は 1 年以内と回
答した割合は 52.6%でした。
がん患者の遺族全体では、患者が死亡前 1 カ月間で日常生活動作に何らの介助が必要だった
と回答した割合は 78.4%、患者が認知症を併存していたと回答した割合は 13.3%でした。
調査に回答したがん患者遺族全体では、年齢は 60-70 代の割合が 57.1%と最も高く、続柄は、
配偶者が 44.1%、子が 39.7%でした。
2
○ 一般病院とがん診療連携拠点病院では、一般病院の患者がより高齢であり、入院が長期間
にわたっていました。がん患者の遺族において、患者が死亡前にからだの苦痛が少なく過
ごせたと感じていた割合は、一般病院 41% がん診療連携拠点病院 34%でした。がん診療
連携拠点病院の患者はより若年であることなど、入院患者の背景の違いが影響しているこ
とが示唆されました。
1
調査概要
本調査は、2017 年と 2018 年の人口動態調査の死亡票情報を用いて、がん患者の遺族を対象に、
2019 年 1月~3 月と 2020 年 3 月~5 月に郵送によるアンケート調査を実施しました。アンケート
の内容は、遺族からみた「死亡場所で受けた医療の構造・プロセス」
「死亡前 1 カ月間の患者の療
養生活の質」「最後の療養場所の希望や医療に関する話し合い」「家族の介護負担」などが含まれ
ています。
調査票は 110,990 名に送付し、送付先の宛先不明は 14,658 名、有効回答数は 54,167 名でした。
2
主な結果
本調査は、わが国のがん患者が人生の最終段階の療養生活をどのように過ごしたか、その全体
像を明らかにすることを目的にしています。本結果は、全体の結果を重視して解釈すべきもので
あり、最期の療養場所として、どこで死亡することが良い・悪いと単純に比較・判断することは
困難です。例えば「介護施設で死亡した患者は、もともと痛みなどの症状が少なかったので、医
学的な介入を必要とせず入院することがなかった」など、療養場所によって患者のもともとの病
状が異なります。したがって、療養場所の違いを考察する際には病状や本人の治療への希望など
に留意し、注意深く考察することが必要です。
1) 患者・遺族の背景の全体像(表 1)
がん患者全体では、死亡時の年齢は 80 歳以上の割合が 50.2%であり、半数以上を占めていま
した。
がん患者の遺族全体では、患者ががんと診断されてから亡くなるまでの期間は 1 年以内と回
答した割合は 52.6%でした。
がん患者の遺族全体では、患者が死亡前 1 カ月間で日常生活動作に何らの介助が必要だった
と回答した割合は 78.4%、患者が認知症を併存していたと回答した割合は 13.3%でした。
調査に回答したがん患者遺族全体では、年齢は 60-70 代の割合が 57.1%と最も高く、続柄は、
配偶者が 44.1%、子が 39.7%でした。
2