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【資料5】赤池参考人提出資料 (15 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_49021.html |
出典情報 | 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会(第4回 1/15)《厚生労働省》 |
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公益社団法人全国精神保健福祉会連合会 ヒヤリング補足資料 2025/1/15
ず、ひとまず隔離だけで様子を見る」との方針を打ち出してくれました。ただ、結果的に
は隔離が解除できるまでに約 1 か月半の期間を要し、主治医とは後になって「もしかした
ら搬送直後に鎮静をかけてしまった方が、早く回復できたかもしれない」といった話もし
ました。
隔離されている間は、錯乱状態から身につけている衣服を全て脱いでしまうようなこと
もあり、病棟には男性スタッフもいる中で夫としては複雑な気持ちにもなりました。治療
的な観点、その人の尊厳を守る観点、いずれにおいても、身体拘束が 100%悪いわけでは
ないのではないか。急性錯乱状態に陥る可能性がある病態の当事者と生活をともにしてい
る家族としての、率直な意見です。
一方で、日本の精神科病院で行われている行動制限は、長時間に渡り過ぎているとは感
じています。急性錯乱状態で搬送されてきた状況であれば、当日の数時間は治療的な意義
があると思いますが、解除あるいは解除に向けた解放観察は、もっと早期に実施されるべ
きと思います。
また、精神科病院入院後の対応のみを論じるのではなく、搬送の手段等も総合的に議論
すべきと思います。精神疾患は「病気」であるにもかかわらず、入院が必要な状況でも「救
急車」が使用することができません。わが家も、搬送は「警察車両」でした。
本人は悪いことをしているわけではないのに、警察車両に乗せられるような状況は、錯
乱状態を一層悪化させると思います。これが救急車での搬送であれば、例え本人に病識が
乏しくとも、医療を受けに行くという認識が得られやすく、結果的に非自発的入院に至っ
たとしても行動制限の程度や時間は、改善や短縮が見込まれるのではないでしょうか。行
動制限の議論は、こうした周辺の事柄にも目を配りながら進めていただくことを強く望ん
でいます。
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ず、ひとまず隔離だけで様子を見る」との方針を打ち出してくれました。ただ、結果的に
は隔離が解除できるまでに約 1 か月半の期間を要し、主治医とは後になって「もしかした
ら搬送直後に鎮静をかけてしまった方が、早く回復できたかもしれない」といった話もし
ました。
隔離されている間は、錯乱状態から身につけている衣服を全て脱いでしまうようなこと
もあり、病棟には男性スタッフもいる中で夫としては複雑な気持ちにもなりました。治療
的な観点、その人の尊厳を守る観点、いずれにおいても、身体拘束が 100%悪いわけでは
ないのではないか。急性錯乱状態に陥る可能性がある病態の当事者と生活をともにしてい
る家族としての、率直な意見です。
一方で、日本の精神科病院で行われている行動制限は、長時間に渡り過ぎているとは感
じています。急性錯乱状態で搬送されてきた状況であれば、当日の数時間は治療的な意義
があると思いますが、解除あるいは解除に向けた解放観察は、もっと早期に実施されるべ
きと思います。
また、精神科病院入院後の対応のみを論じるのではなく、搬送の手段等も総合的に議論
すべきと思います。精神疾患は「病気」であるにもかかわらず、入院が必要な状況でも「救
急車」が使用することができません。わが家も、搬送は「警察車両」でした。
本人は悪いことをしているわけではないのに、警察車両に乗せられるような状況は、錯
乱状態を一層悪化させると思います。これが救急車での搬送であれば、例え本人に病識が
乏しくとも、医療を受けに行くという認識が得られやすく、結果的に非自発的入院に至っ
たとしても行動制限の程度や時間は、改善や短縮が見込まれるのではないでしょうか。行
動制限の議論は、こうした周辺の事柄にも目を配りながら進めていただくことを強く望ん
でいます。
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