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新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について (13 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/coronavirus_yushiki/index.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議(第5回 6/15)《内閣官房》
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速化及び拡充を図るとともに、デジタル化による業務効率化やデー

タ共有を通じた「見える化」を推進することが必要である。

情報の共有や連携に際して、データを提供する側が安心して提供

するためにも、政府においてデータ・ガバナンスの考え方に立って、

活用のルールを整備することが重要である。
② 保健所体制の強化に関する事項

感染予防の最前線に立つ保健所は、1997 年以降、市町村への権限の

移譲や機能強化のための集約化に伴い設置数が大きく減少した一方、

日常業務の増加や ICT 化の遅れなどにより、有事に対応するための余

力に乏しい状態にあった。こうした状況に加え、今回のパンデミック
を迎えるに際し、感染拡大期における保健所業務の優先順位や、保健
所と医療機関、消防機関、市町村等との役割分担や協力関係が不明確
であった結果、以下のようなことが起き、感染拡大のたびに保健所業
務がひっ迫した。


保健所業務がひっ迫した場合に、保健所のコアの業務に専念できるよう、各
種報告や定期的な調査等の通常業務の縮小・延期といった業務負荷の低減、
かかりつけの医療機関への検査や健康観察の委託、検体搬送の簡素化、陽性
者の移送についての救急搬送機関との連携、事務の外部委託や都道府県での
一元化が必要である。これらについては、順次、厚生労働省から各地方公共
団体に指針が示されたが、保健所業務がひっ迫した地域であっても取組はま
ちまちであり、ひっ迫状況が解消されない地域もあった。



都道府県と保健所設置市・特別区の連携や、保健所業務ひっ迫時の全庁体制
の構築、IHEAT 等外部からの応援の受入れについてマニュアル等の整備並
びに周知や研修の実施を行ったが、感染症を対象とした健康危機に関する実
践的な訓練が必ずしも十分には行われておらず、実際には円滑に進まなかっ
た。



感染拡大とともに、保健所に大きな業務負荷が発生し、保健所のコアの業務
である積極的疫学調査や情報の収集・管理などが十分に実施できない地域な
どが見られた。



自宅療養者が増加するにつれて、健康・医療面だけでなく、生活支援が必要

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