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新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について (9 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/coronavirus_yushiki/index.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議(第5回 6/15)《内閣官房》
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護師)をその医療機関の外部から確保する必要が生じる場合があったが、災
害派遣の仕組みはあっても全国的に感染拡大した場合の人員派遣の仕組み
がないために、知事会、自衛隊、厚生労働省、看護協会などが改めて、派遣
元との調整を行うことがぎりぎりまで必要になった。

こうしたことから、限られた医療資源が適切に配分されるよう、

各地域で平時より、医療機能の分化、感染症危機時の役割分担の明

確化を図るとともに、健康危機管理を担当する医師及び看護師を養
成してネットワーク化しておくことや実践的な訓練をはじめとした
平時からの備えを確実に行うことにより、危機時に医療機関や医

師、看護師等の行動がその役割に沿って確実に実行されるよう、法

的対応や予防計画・医療計画の見直しも含めた仕組みづくりが必要

である。その際には、平時から、救急科専門医、集中治療専門医、
感染症専門医等の専門医の養成等に取り組むことも重要である。

イ 自宅・宿泊療養者、陽性の施設入所者への医療提供体制の確保等

外来医療や訪問診療の領域でも、各地域で個々の医療機関が果た

すべき役割が具体化されておらず、かかりつけの医療機関が組織的

に関わる仕組みもなく、現場は感染症危機発生後に要請に基づいて

対応せざるを得なかった。また、平時における電話やオンラインに
よる診療や処方が十分に推進されて来なかったため、以下のような

ことが起き、自宅等の療養者への医療や発熱外来等の体制の構築に
時間を要した。



発熱や呼吸器症状のある疑い患者について、普段からかかっている医療機関
で診療を受けられず、直接地域の総合病院を受診するケースや保健所・地方
公共団体に相談するケースが発生した。



新型コロナウイルス感染症疑いの発熱患者を診療する診療・検査医療機関に
ついて、国民が受診等しやすいよう医療機関に公表を働きかけたが、公表は
一部の医療機関にとどまったため、公表済みの医療機関に患者が集中し、外
来がひっ迫する事態が生じた(最終的に地域により一律公表のルールにし
た。)。



デルタ株のまん延で病床がひっ迫したことやオミクロン株による感染拡大

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