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参考資料3 新型コロナウイルス感染症へのこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に向けた中長期的な課題について (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00348.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第88回 6/23)《厚生労働省》
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をそれぞれ、どのタイミングでどのように行うか悩みながら取り組んだ。
ウイルスとの共存が長期化する見通しの中で、我が国はハイリスクの「場」
やリスクの態様に応じた対策を進めることとした。具体的には、時短要請
等に国民の理解と協力を得られるよう、協力金の仕組みやまん延防止等重
点措置を創設するなど、地域や業種を絞り込みメリハリを効かせながら対
策する方向で慎重に進めた。
ウイルスは変異を繰り返すことが知られているが、特に我が国でも
2021 年に主流となったアルファ株、デルタ株は、感染のしやすさにおい
て従来の株よりも相当高く、デルタ株はそれに加えて重症化しやすいと指
摘された。変異株が広がる中、欧米から数ヶ月遅れる形でワクチン接種が
開始されたものの、保健所の業務のひっ迫や新型コロナ医療のために確保
されたはずの病床が人材確保を含めた様々な問題から十分稼働できない
ケースが生じた。また、自宅や宿泊療養施設で容体を悪化させる患者や、
救急搬送が困難な事例があり、都道府県の構築した保健・医療提供体制の
実効性が問われる地域があった。
2021 年 11 月に、政府は「次の感染拡大に向けた取組の全体像」(以下
「全体像」という。)を取りまとめ、感染力が高まった場合にも対応でき
るよう、保健・医療提供体制の強化、ワクチン接種の促進、治療薬の確保
等に取り組んだ。都道府県と医療機関との間で新型コロナウイルス感染症
に対応する病床等を提供する協定の締結などを行い、新型コロナウイルス
感染症発生以降、最大の新型コロナ病床の確保が図られた。
その後のオミクロン株は、これまでの変異株を大幅に上回る感染しやす
さが脅威であるが、その一方で重症化しやすさについては低いと指摘され
るに至った。こうした中で、政府は「全体像」で整備した保健・医療提供
体制をしっかりと稼働させることを基本としつつ、軽症・無症状の感染者
の外来や健康観察の確保、追加接種や高齢者施設の医療確保等のハイリス
ク者への対応強化など、オミクロン株の特性を踏まえた重点化・迅速化を
進めることにより国民が必要な医療を受けられるようにするとともに、弾
力的に規制の内容を見直しながら社会経済活動を進めている。
国際的に見てみると、コロナ禍における死亡に関し、WHO が 2022 年
5月に公表した 2020 年1月から 2021 年 12 月までの2年間における世界
各国の超過死亡数(実際に発生した死亡数とパンデミック発生前の数年間

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