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参考資料2-3 令和5年度研究事業実施方針(案)【AMED研究】に対する事前のご意見・ご質問及び回答 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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7 佐藤委員

ゲノム創薬基盤推進 研究成果の政策等への活用または実用化への取組み(p.35)では「診断・治療法の開発5件」が挙 BRCA1/2遺伝子は既に関連が知られている乳がん、卵巣がん、前立腺がん、膵がんの4がん種に加え
研究事業
げられている。成果が上がっているのは誠に喜ばしいところ。ただ、研究成果が臨床応用されるま て、東アジアに多い胃がん、食道がん、胆道がんの3がん種についても発がんリスクを高めること
でが重要と思うが、例えばBRCA1/2 遺伝子による胃がん、食道がん、胆道がんの発がんリスクにつ を発見しました。この結果は、新たにBRCA1/2遺伝子に病的バリアントを持つ3がん種患者(胃が
いては「(令和3年度:終了)」とあるが、どのように実用化されるのか。
ん、食道がん、胆道がん)に対して、早期発見スクリーニングの実施や、PARP阻害剤の治療効果が
期待できることを示しています。そのために、ゲノムバリアント情報と臨床的特性を疾患横断的に
統合するデータベースであるMGeND(Medical Genomics Japan Database)に3がん種のバリアント
と機能との関係を登録・公開します。さらに、社会実装するためには診療ガイドラインに本研究成
果を盛り込むことが重要となるため、3がん種の関連学会との連携をすでに行っているところで
す。

8 渡辺委員

ゲノム創薬基盤推進 今年度の目標に具体性がないように思うが如何か。また、目標を年度ごとにした場合長期的な研究 事業目標である「ゲノム医療の推進に係わる諸課題の解決、ゲノム医療の実用化の推進のための基
研究事業
ができなくなり大きなプロジェクトが進めないのではないかと危惧するが、長期を見据えた研究は 盤的な研究を行う」を実行するために、特に、網羅的生体情報を活用したゲノム診断・ゲノム治療
別のプロジェクトが存在するか。
に資する研究に注力する予定です。
具体的には、① ゲノム検査で得られるデータとその他の客観的な臨床データを解析することで得
られる新たな知見を用いて、効果的・効率的で安全な薬剤投与を実現するファーマコゲノミクス基
盤研究を継続しています。また、②遺伝性疾患において、疾患との関連性が明らかでない遺伝子変
異の機能を、高精度かつ効率よく解析するハイスループットスクリーニング手法の開発に関する
VUS(臨床的意義不明な変異)研究も継続して行います。
本事業の目標である「ゲノム医療の推進に係わる諸課題の解決、ゲノム医療の実用化の推進のため
の基盤的な研究を行う」は、本事業の柱となる研究目標となっており、単年度毎の目標というより
は長期的な展望のもとに建て付けられた事業目標という位置づけになっています。そのため、上述
の「網羅的生体情報を活用したゲノム診断・ゲノム治療に資する研究」は継続的に新規公募を行っ
ていく予定です。

9 櫻井委員

革新的がん医療実用 医療機器プロジェクトが設定されているが、これまでの成果、新規研究課題として推進するものな 大腸内視鏡用の診断支援プログラム(医療機器プログラム)実用化の支援をしており、4月にクラ
化研究事業
どに記載がない。どのような状況にあるか。
スⅡとして『検出機能』支援プログラムとして承認申請済みです。今年度中にはクラスⅢとして
『鑑別機能』支援プログラムで承認申請に向けて進めているところです。当事業においては、さら
[意見]資料②p.38-39、期待されるアウトプット・アウトカムについては、アウトプットはおおむ に今後、クラスⅢ・Ⅳの医療機器開発の支援を推進してまいります。
ね2~3年後の成果、アウトカムはアウトプットを政策等に活用することでおおむね3~5年後に
期待される効果を記載するよう案内があるが、本事業の記載はそれに沿っていないように見受けら 〔意見〕医療機器プロジェクトの「期待されるアウトプット・アウトカム」については、2-3年
れる。
でのクラスⅢ・Ⅳ医療機器の開発を計画する課題採択、その数年後のアウトカムとして該当医療機
器の薬事承認、としており記載の矛盾はないものと考えます。

10 櫻井委員

革新的がん医療実用 再生・細胞医療・遺伝子治療との記載があるが、「再生医療実用化研究事業」「難治性疾患実用化 再生医療実用化研究事業は、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」等を背景として、再生
化研究事業
研究事業」でも同様の記載があり、線引きが不明である。本事業においては具体的にどのようなス 医療における研究開発から実用化までの施策の総合的な推進を図り、技術(再生・細胞医療・遺伝
コープになっているのか。
子治療)及び対象疾患ともに広い範囲で研究を推進しています。
また、同種異系のがん免疫(細胞)療法等の研究は、この事業の対象となるのか。
一方で、「難治性疾患実用化研究事業」「革新がん医療実用化研究事業」などは、系統立てて分類
された個別具体的な疾患に対する、主に治験導入、薬事承認などを目標とした事業です。従って、
ご指摘の3事業は明確な役割分担がなされており、ともに別々の重要なスコープをお示ししている
と考えています。
「同種異系のがん免疫(細胞)療法」とは、別のヒトの抗体などを投与して、自己の免疫機構を回
避している悪性腫瘍細胞への免疫を成立させ、免疫の賦活化を介して抗腫瘍効果を発揮する治療法
と思われます。従って、多くは「難治性疾患実用化研究事業」「革新がん医療実用化研究事業」な
どに該当しません。しかし、近年の動向としては、樹状細胞をiPSから誘導する研究等も行われて
いるため、全てが該当しないとは限りません。

11 佐藤委員

革新的がん医療実用 CAR-Tの医師主導治験について実用化にむけた製薬企業とのマッチング支援等の強化が課題となっ CAR-Tの医師主導治験について実用化にむけた製薬企業とのマッチング支援等の強化が課題となっ
化研究事業
ている。臨床応用できたかどうかがアウトカムだと思うので、そこに行きつくよう、確実にフォ ている点に関して、特に玉田先生のFITC認識型など、比較的安価で応用範囲が非常に広い技術が開
ローをしてほしい。子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種の追跡・評価は有意義と思われる。 発・実用化されつつありますので、重点的な支援が必要と考えられます。
通常年齢で接種した群との比較や、未接種群との比較をしながら、かなり長期の追跡を行うことに 頂いたコメントの通りでHPVワクチンの子宮頸がん予防効果の検証を行う際、対象者にキャッチ
なるのか。
アップ接種者が含まれる事となり、長期の追跡を行う事が求められます。