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6年制課程における薬学部教育の質保証に関するとりまとめ (3 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/103/toushin/mext_00001.html |
出典情報 | 薬学系人材養成の在り方に関する検討会 とりまとめ(8/23)《文部科学省》 |
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3.今後の薬学部教育の改善・充実の方向性
(1)入学者選抜の在り方
○
入学者選抜は、「各大学が卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)及
び教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)に基づき、入学者受入れの
方針(アドミッション・ポリシー)を定めて行うものであり、大学で学び、卒業する
ために必要な能力・適性等を評価・判定することを目的とするもの」である4。
○ しかしながら、ヒアリングを行った大学においては、18 歳人口の減少等による出願
者の減少を背景として、文理を問わず得意科目1科目のみを問う入試の実施や留学生
の積極的な受入れなど、学生確保のための多様な取組が行われており、一部の大学で
は、入学に際して求められる必要な学力の確認が軽視されていると考えられる事例も
あった。学生確保を重視した入試により、入学段階で入学者に求める力を確認しない
ことは適切ではなく、各大学においては、明確なアドミッション・ポリシーの下、薬
学を学ぶために必要な一定の知識を確認する試験や面接等の組み合わせにより、入学
志願者の将来の医療人としての資質・能力、意欲や適性等を特に重視した評価を行う
必要がある。
○
とりわけ出題科目については、各大学において、大学入学者選抜と入学後の初年次
教育等との役割分担の観点も踏まえつつ、入学者の追跡調査等により、選抜方法の妥
当性について検証を行い、出題科目や出題内容を不断に見直すことが重要5であり、入
学後の薬学教育を受けるために求められる学力を確認するため、出題科目を適切に設
定すべきである。
○
学費の減免等を行う特待生制度は、優秀な学生や意欲の高い学生の確保につながる
こともあるが、他の入学者との間で学力差が生じる場合もあり、入学後のカリキュラ
ムの工夫などにより、学生の学力に応じた教育を行うことが求められる。また、留学
生の積極的な受入れを進める場合には、日本語教育の支援や入学後の学修支援、就職
支援などの適切なフォローが必要になるため、大学の特色も踏まえ、留学生の受入れ
及び育成に関する明確な方針とそのための体制整備が必要である。
○
低年次における留年率又は退学等の割合が相対的に高い大学も存在するが、そのよ
うな大学においては、これらの情報を適切に公開するとともに、カリキュラム・ポリ
シーに基づく教育内容等を踏まえたアドミッション・ポリシーの見直しとそれに基づ
く適切な入学者選抜の実施が必要である。また、必要に応じてリメディアル教育(高
等学校課程の補習教育)等の取組を行う場合には、外部に委託する事例も見受けられ
るが、教員が個々の学生の学修状況や到達度を十分に把握し、正規の教育課程の学修
の質の向上につなげていくなど適切な指導体制を整える必要がある。
4
5
「大学入試のあり方に関する検討会議提言」
(令和3年7月8日)
同上
3
(1)入学者選抜の在り方
○
入学者選抜は、「各大学が卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)及
び教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)に基づき、入学者受入れの
方針(アドミッション・ポリシー)を定めて行うものであり、大学で学び、卒業する
ために必要な能力・適性等を評価・判定することを目的とするもの」である4。
○ しかしながら、ヒアリングを行った大学においては、18 歳人口の減少等による出願
者の減少を背景として、文理を問わず得意科目1科目のみを問う入試の実施や留学生
の積極的な受入れなど、学生確保のための多様な取組が行われており、一部の大学で
は、入学に際して求められる必要な学力の確認が軽視されていると考えられる事例も
あった。学生確保を重視した入試により、入学段階で入学者に求める力を確認しない
ことは適切ではなく、各大学においては、明確なアドミッション・ポリシーの下、薬
学を学ぶために必要な一定の知識を確認する試験や面接等の組み合わせにより、入学
志願者の将来の医療人としての資質・能力、意欲や適性等を特に重視した評価を行う
必要がある。
○
とりわけ出題科目については、各大学において、大学入学者選抜と入学後の初年次
教育等との役割分担の観点も踏まえつつ、入学者の追跡調査等により、選抜方法の妥
当性について検証を行い、出題科目や出題内容を不断に見直すことが重要5であり、入
学後の薬学教育を受けるために求められる学力を確認するため、出題科目を適切に設
定すべきである。
○
学費の減免等を行う特待生制度は、優秀な学生や意欲の高い学生の確保につながる
こともあるが、他の入学者との間で学力差が生じる場合もあり、入学後のカリキュラ
ムの工夫などにより、学生の学力に応じた教育を行うことが求められる。また、留学
生の積極的な受入れを進める場合には、日本語教育の支援や入学後の学修支援、就職
支援などの適切なフォローが必要になるため、大学の特色も踏まえ、留学生の受入れ
及び育成に関する明確な方針とそのための体制整備が必要である。
○
低年次における留年率又は退学等の割合が相対的に高い大学も存在するが、そのよ
うな大学においては、これらの情報を適切に公開するとともに、カリキュラム・ポリ
シーに基づく教育内容等を踏まえたアドミッション・ポリシーの見直しとそれに基づ
く適切な入学者選抜の実施が必要である。また、必要に応じてリメディアル教育(高
等学校課程の補習教育)等の取組を行う場合には、外部に委託する事例も見受けられ
るが、教員が個々の学生の学修状況や到達度を十分に把握し、正規の教育課程の学修
の質の向上につなげていくなど適切な指導体制を整える必要がある。
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5
「大学入試のあり方に関する検討会議提言」
(令和3年7月8日)
同上
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