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資料3-9 押谷先生・鈴木先生・西浦先生・脇田先生提出資料 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第101回 10/5)《厚生労働省》
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た者)で異なると考えられ[11,12]、また、どのワクチンを利用したのかによっても今後の免疫保持者の動向は
大きく影響を受けるものと思われる。
SARS-CoV-2 が流行を起こし得るような感受性人口の特徴(サイズや密度、空間・年齢分布)は今後数
年間を通じて決定づけられていくものと考えられる。感受性集団のプールは抗原性の進化(つまり、新たな変
異ウイルスの発生)により極端に増加することが考えられる。また、ワクチンや自然感染によって獲得された免
疫が減弱していくことによっても感受性集団の増加が起こる。これは年齢によって異なる可能性が高く、高齢者
が免疫を失うことによる疫学的インパクト(重症感染者や死亡者への影響)が特に懸念される。感染・発症
予防効果に比べて重症化阻止効果はより長期間維持されるとされているが、重症化阻止効果についても時
間経過とともに減弱する可能性も示されている[13]。
1-4. 見通しに影響する要因:ワクチンと治療薬
自然感染およびワクチン接種により獲得した免疫の減弱が流行拡大の要因となるが、オミクロン対応の 2 価ワ
クチン(先行して BA.1 対応 2 価ワクチンの接種が開始となり、次いで BA.4/5 対応 2 価ワクチンの接種が
開始となる予定である)の接種も国内で開始された。このワクチンはオミクロン株に対してはより有効だと考えら
れるが[14]、現時点で実際の有効性については十分なデータが得られていない。しかし、この 2 価ワクチンは
12 歳以上の幅広い年齢層が対象となっており、人口全体のワクチンの接種率が高まれば、流行の抑制と重
症者数、死亡者数の抑制に寄与することが期待できる。特に、活動度の高い若年世代における3回目、4
回目の接種率をどこまで高く達成できるか、ワクチンが第 8 波の流行の主体となるウイルスに対してどの程度有
効であるか、その有効性の持続期間がどの程度あるかなどが第8波の流行規模を規定すると考えられる。
治療薬については、ワクチンと異なり、集団レベルでは発病後しばらく経過した者を治療すること自体が流行動
態に大きく影響することは考えにくい(一方で treatment failure により個人、特に免疫不全者において、
治療薬に抵抗性を持つウイルスが選択される可能性はあり、これについては別途検討していくことが重要であ
る)が、治療薬の有効性については国立感染症研究所やその他の研究機関で行われているように in vitro
での評価を継続していくことが重要である。

2.

季節性インフルエンザについて

2-1. 直近の流行状況について

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