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別紙3○先進医療Bの総括報告書に関する評価について(告示番号旧34/jRCTs031180073)(告示番号旧42/jRCTs072200039) (8 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00055.html |
出典情報 | 先進医療会議(第119回 3/2)《厚生労働省》 |
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先進医療総括報告書の指摘事項に対する回答1
先進医療技術名:腎血管筋脂肪腫に対する腎腫瘍凝固・焼灼術(冷凍凝固によ
るものに限る。)
2023 年 1 月 11 日
九州大学病院 泌尿器科・江藤 正俊
1.本試験の対象となっている 1~4cm の TSC に伴う AML に対する自然経過あ
るいは mTOR 阻害薬などの治療法に対する治療効果について、本試験計画時
以降の新たなエビデンスをあればご提示いただき、考察をお願いします。
【回答】
ご指摘ありがとうございます。
現在 mTOR 阻害剤は、患者が無症状の場合でも 3cm 以上の TSC-AML の第一選択治
療として推奨されています(参考文献1,2)。しかし、EXIST-2 試験(参考文
献 1)や extension 試験(参考文献3)の後、TSC-AML に関する前向き試験の報
告は認めておりません。また、TSC-AML に対する自然経過に関しても共同研究者
の波多野らが以前報告したmTOR 阻害剤中止後の TSC-AML の自然経過をみた研
究(参考文献4)以外にはほとんどありません。中国人患者においてmTOR 阻害
剤(エベロリムス)12 週内服後に中止したところ、28%の患者は 12 週間以内に
AML の再増大を認めた(参考文献5)という報告や、CT 値が低い TSC-AML(脂肪
成分が主)では CT 値が高いもの(血管や平滑筋成分が主)に比べてmTOR 阻害
剤の効果が弱い(参考文献6)という報告がありますが、すべて既知のことであ
り新たなエビデンスの蓄積はないと思われます。そういった TSC-AML に対する
研究状況を鑑みましても、本研究は prospective な研究であり高い impact をも
って受け入れられる研究結果と考えております。
1)J.J. Bissler, et al. Everolimus for angiomyolipoma associated with
tuberous sclerosis complex or sporadic lymphangioleiomyomatosis
(EXIST-2): a multicenter, randomized, double-blind, placebo-controlled
trial Lancet, 381 (2013), 817-824
2)Amin, J.C. et al. The UK guidelines for management and
surveillance of tuberous sclerosis complex QJM, 112 (2019), 171-182
3)J.J. Bissler, et al. Everolimus for angiomyolipoma associated with
tuberous sclerosis complex or sporadic lymphangioleiomyomatosis:
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先進医療技術名:腎血管筋脂肪腫に対する腎腫瘍凝固・焼灼術(冷凍凝固によ
るものに限る。)
2023 年 1 月 11 日
九州大学病院 泌尿器科・江藤 正俊
1.本試験の対象となっている 1~4cm の TSC に伴う AML に対する自然経過あ
るいは mTOR 阻害薬などの治療法に対する治療効果について、本試験計画時
以降の新たなエビデンスをあればご提示いただき、考察をお願いします。
【回答】
ご指摘ありがとうございます。
現在 mTOR 阻害剤は、患者が無症状の場合でも 3cm 以上の TSC-AML の第一選択治
療として推奨されています(参考文献1,2)。しかし、EXIST-2 試験(参考文
献 1)や extension 試験(参考文献3)の後、TSC-AML に関する前向き試験の報
告は認めておりません。また、TSC-AML に対する自然経過に関しても共同研究者
の波多野らが以前報告したmTOR 阻害剤中止後の TSC-AML の自然経過をみた研
究(参考文献4)以外にはほとんどありません。中国人患者においてmTOR 阻害
剤(エベロリムス)12 週内服後に中止したところ、28%の患者は 12 週間以内に
AML の再増大を認めた(参考文献5)という報告や、CT 値が低い TSC-AML(脂肪
成分が主)では CT 値が高いもの(血管や平滑筋成分が主)に比べてmTOR 阻害
剤の効果が弱い(参考文献6)という報告がありますが、すべて既知のことであ
り新たなエビデンスの蓄積はないと思われます。そういった TSC-AML に対する
研究状況を鑑みましても、本研究は prospective な研究であり高い impact をも
って受け入れられる研究結果と考えております。
1)J.J. Bissler, et al. Everolimus for angiomyolipoma associated with
tuberous sclerosis complex or sporadic lymphangioleiomyomatosis
(EXIST-2): a multicenter, randomized, double-blind, placebo-controlled
trial Lancet, 381 (2013), 817-824
2)Amin, J.C. et al. The UK guidelines for management and
surveillance of tuberous sclerosis complex QJM, 112 (2019), 171-182
3)J.J. Bissler, et al. Everolimus for angiomyolipoma associated with
tuberous sclerosis complex or sporadic lymphangioleiomyomatosis:
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