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資料2 (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32303.html
出典情報 抗微生物薬の市場インセンティブに関する検討会(第1回 3/29)《厚生労働省》
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「抗微生物薬の適正使用の手引き」の概要
1.総論

• 原因微生物が細菌でない感染症での抗菌薬処方が多い(特に広域抗菌薬(3種類の抗菌薬)の使用量が多い。)。背
景に、細菌性(細菌性肺炎等)であるか判断が難しいことや、患者からの求めのままに抗菌薬が処方されている現状
がある。
• 広域抗菌薬の使用量が多い外来で診療に携わる医療従事者を対象とする。
• 患者数や不必要な処方の割合が多く、抗微生物剤使用量削減に最も効果のある風邪と下痢症についての適切な診療の
進め方や抗菌薬の処方が必要な状況について解説し、患者への説明方法についても例示する。
2.各論

下痢症

風邪

診断・治療方法
1.鼻汁、咽頭痛、咳の全ての症状がある場合
→ ウイルス性で抗菌薬不要。休養をとる等の対処
症法が重要。
2.鼻汁のみの症状の場合
→ 多くはウイルス性で基本的に抗菌薬不要。重症
度を確認し、抗菌薬処方も考慮。
3.咽頭痛のみの症状の場合
→ 多くはウイルス性で基本的に抗菌薬不要。リン
パ腺等が腫れている場合、抗菌薬処方も考慮。
4.咳のみの症状の場合
→ 基本的に抗菌薬不要。
患者・家族への説明内容
• ウイルス性の場合は、対症療法が中心であり、完治
までに時間がかかる。抗菌薬は効果無し。休養が重
要。
• 3日以上経過しても改善しない場合は再受診。

診断・治療方法
• 細菌性・ウイルス性に関わらず、多くは自然に治るた
め、抗菌薬は不要。対症療法や水分摂取励行が重要。
• ただし、水様下痢で日常生活に支障がある場合や、血
性下痢で体温が38℃以上のような重症例では、便の検
査により原因である細菌を確認しつつ(数日後に検査
結果が判明)、抗菌薬処方も検討。
• 広域抗菌薬を投与した場合にも、便の検査に基づいて、
狭域抗菌薬に変更。

患者・家族への説明内容
• ウイルス性の場合は、対症療法が中心であり、抗菌薬
の使用は、腸内の善玉菌を殺す可能性あり。
• 糖分、塩分の入った水分補給が重要。感染拡大防止の
ため、手洗いを徹底し、家族とタオルを共有しない。
• 日常生活に支障が出るほど悪化した場合や血性下痢に
なった場合は再受診。
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