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資料2-2_石岡先生説明資料 (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33521.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第11回 6/9)《厚生労働省》
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6.がんの予防法や早期発見手法に関する研究
現状と課題
がんの1次予防は喫煙・飲酒やワクチン接種対策など徐々に対策の成果が上がっているが、がん対策推進
基本計画の目標達成に遅れが生じている。がんの2次予防としてのがん検診は検診受診率を上昇させるた
めの対策が引き津好き必要であるほか、ゲノム検診など新規技術のはい発・普及があらたな課題である。
今後10年間で取り組むべき研究の方向性
1.喫煙・飲酒やワクチン接種対策は社会的な課題であるため、国はより一層の対策強化を行う必要があ
る(都道府県のがん対策推進計画とは別に、新たな強化策を検討する)。2.喫煙・飲酒やワクチン接種
対策に対しては、医学的評価に加え経済的な効果の側面からも対策を再検討する(リスクとベネフィット
の医学的、社会学的再評価)、3.循環腫瘍DNAのような血中の微量の分子を検出できる技術による新た
ながん検診の開発、4。全ゲノム解析によるがんを含む種々の疾患の発見・発症リスク評価による新たな
検診の開発(単一遺伝性疾患と多遺伝性疾患の両面で)、4.発がんの遺伝因子と環境因子(生活習慣、
喫煙や飲酒含む)を中長期的に研究して、新たながん1次・2次予防の在り方を検討する。

ASCO 2023 (6月4日)抄録1500(香港からの発表): 2004 年から 2009 年と 2011 年から 2014 年
に収集された全血、肝、腎、凝固機能検査のデータを使用して深層機械学習で開発された CANIGAS (癌指数-胃) と呼ばれるモデル。合計193,117人の患者が分析の対象となり、そのうち4,790人
が胃がんと診断。 訓練コホートには、147,634 人の無病患者と 3,815 人の胃がん患者が含まれた。
検査コホートには、病気のない患者40,693人と胃がん患者975人が含まれた。CANI-GAS モデルの
適合率、感度、特異度はそれぞれ 99%、96%、> 99% 。 これは、このモデルが、日常的な血液検
査の結果だけで、胃がん患者 100 人中 96 人を検出できることと、100 回の予測中 99 回が正確で
あることを意味する。2010 年と 2015 年のデータで検証したところ、CANI-GAS モデルの感度は
0.79、特異度は 0.99、陽性的中率は 0.95、陰性的中率は 0.99 。