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資料2-2_石岡先生説明資料 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33521.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第11回 6/9)《厚生労働省》
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1.がんの本態解明に関する研究
現状と課題
がんの発症メカニズムの解明も徐々に進んでいるが、画期的な治療法や診断法の開発に繋が
るような基礎研究の継続が必要である。最近、がんの網羅的な分子解析により、がんは予防、
予後や治療との関連からより希少フラクションに細分化され、また、より多くの希少フラク
ションに対して治療標的を明らかにする研究を加速する必要がある。
今後10年間で取り組むべき研究の方向性
1.がん細胞(腫瘍)に加えて、宿主や腫瘍微小環境や宿主免疫応答に関する発がん機構の
解明と治療標的探索、2.がんの希少フラクション(例えば、特定遺伝子融合、Druggable
な特定ミスセンス変異: TP53 Y220C)の研究加速、3.生活習慣や宿主全ゲノムデータと
がんの特性(がんゲノムを含む)の関連をビッグデータで解析、等により注力して、新たな
治療標的を数多く探索する必要がある。

9.各柱にまたがる「横断的事項」について:免疫療法に係る研究
現状と課題
抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体や抗CTLA-4抗体の3標的に対する抗体薬が実用化され、進行
がん治療成績は一部のがんでは大きく向上した。しかし、これらの薬剤の効果は一部のがん
に限られる他、効果を予測するバイオマーカーが確立していない。また免疫関連有害事象対
策が課題である。
今後10年間で取り組むべき研究の方向性
1.新たな免疫療法の治療標的の探索と薬剤開発の加速、2.例えばがん細胞と宿主免疫応
答に関する発がん機構の解明と治療標的探索、3.海外の開発薬の国内開発の遅れ対策(ド
ラッグラグ対策)、4.CAR-Tや2重抗体などの新規技術開発への重点化