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資料3-1 押谷先生提出資料 (56 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00333.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第74回 3/2)《厚生労働省》
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【参考資料1】英国における死亡証明統計を用いた推計
図 2 は、西浦 博(京都大学)が英国イングランドの死亡証明統計(Death certificates)
に基づく新型コロナウイルス感染症の IFR を計算し、季節性インフルエンザの IFR を比較し
たものである。新型コロナウイルス感染症の IFR の計算には、英国の国家統計局(ONS)に
よるイングランドの新規感染者数推定値(Infection survey)と、イングランドのみの死亡証
明統計の原死因データを用いている。ベースラインとして用いている季節性インフルエン
ザの IFR は、ニュージーランドから出された報告によれば、0.039%である(赤線)7。2022
年 1 月以降、オミクロン株に置き換わった後も、新型コロナウイルス感染症の IFR は季節
性インフルエンザの IFR を上回っており、直近の観察値は 0.062%である。図 1 と同様、観
察される IFR の長期間を経た減少傾向は、予防接種が充分に行き渡るまでに流行の抑制策
を取ることの重要性を示唆する。
<注>2022 年 2 月 22 日時点で、人口 100 万人あたりの新型コロナウイルス感染症による
累計の死者数は、英国では約 2,355 名であるのに対し、日本では約 177 名であり、解釈に
留意が必要である(出典:Our World in Data COVID-19 dataset)。

図2

英国イングランドにおける新型コロナウイルス感染症の IFR(作成:西浦 博)

※日本と同様、英国においてもオミクロン株の流行は 20-30 歳台を中心に拡大し、その後に遅れて高齢者が増える
パターンを認めた。その影響からか、オミクロン株流行当初には IFR が赤線を下回ったが、しかしその後上昇するに
至ったと考えられる。

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Baker M, Wilson N. BMJ. 2020;371:m3883

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