2017年06月07日(水)

注目の記事 [介護保険] 訪問リハ、早期導入と医師の関与が論点に 介護給付費分科会

社会保障審議会介護給付費分科会(第140回 6/7)《厚生労働省》
発信元:厚生労働省 老健局 老人保健課   カテゴリ: 介護保険 30年度同時改定
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今回のポイント

●社会保障審議会介護給付費分科会は6月7日、訪問リハビリテーションと居宅療養管理指導などをテーマに意見交換
○訪問リハビリテーションでは退院後2週間以内の導入が機能回復に大きく影響するにも関わらず、実際は2週間以上かかっている利用者が3割いることが判明。訪問リハビリテーションの早期導入を評価する方向で概ね意見が一致
○居宅療養管理指導では、2016年度診療報酬改定で要件の見直しがあった【在宅時医学総合管理料】と整合性を図ることが論点に

 社会保障審議会介護給付費分科会は6月7日、訪問リハビリテーション(以下、訪問リハ)や居宅療養管理指導などについて意見交換した。訪問リハについては、高い機能回復効果を得るには退院後2週間以内のリハ開始が重要であるにも関わらず、実際はリハ開始までに2週間以上かかっている利用者が3割いることが厚生労働省のデータで判明。退院後早期の訪問リハ開始を評価する方向で概ね意見が一致した。
 
 訪問リハの論点として厚労省が示したのは、(1)訪問リハの効果的・効率的な実施を促す観点から、訪問リハの実施状況をどう考えるか、(2)退院後の利用者や状態の悪化している利用者等について、必要に応じて早期に訪問リハが導入できるようにすることが重要だが、どのような方策が考えられるか、(3)訪問リハ計画に沿ってリハを提供していくにあたり、その質を担保・向上する観点から、訪問リハの作成及び実施への医師の関与のさらなる推進をどう考えるか、(4)訪問リハの質を担保・向上する観点から、訪問リハの実施にかかる社会参加のさらなる促進をどう考えるか、(5)医療と介護の連携を円滑にする観点から、医療保険・介護保険におけるリハ計画書等のあり方についてどう考えるか―の5項目(p9参照)
 
 
◆退院後2週間以内の訪問リハ開始、医師の関与が機能回復に貢献
 
 厚労省の提出データによると、退院後2週間以上を経て訪問リハを開始したグループは、ADL(日常生活動作)の指標であるBarthel Indexのスコアが3.3点改善したのに対して、2週間以内に開始したグループは5.8点と大幅に改善。訪問リハの早期導入が機能回復に大きく貢献することが明らかになった。だが、退院からリハ開始までの実際の期間が2週間未満の利用者は68.0%、残り32.0%は2週間以上を要し、4週間以上かかっている利用者も23.5%いる(p5参照)(p66~p67参照)
 また、医師の関与も機能回復の成果を左右する要因となっている。医師が訪問リハ実施の有無だけを指示した場合と、訓練中の留意事項やリハの目的などを含む詳細な指示をした場合では、後者のほうが高い機能回復効果を示したが、医師による訪問リハ計画の説明などが要件になっている【リハビリテーションマネジメント加算(II)】の届出をしている事業所は全体の14.1%、算定している利用者はわずか6.2~6.8%程度にとどまるのが実情。同加算を算定しない理由では、「医師の会議への参加が困難」、「医師からの説明時間が確保できない」、「毎月のリハ会議が負担」などの回答が多かった(p6参照)(p74~p75参照)
 
 
◆退院後早期の訪問リハ導入で概ね一致、医師関与ではICT活用も視野
 
 訪問リハの早期導入について、武久洋三委員(日本慢性期医療協会会長)は、退院直後からの訪問リハ導入を想定して、利用者の入院中に医師やOT、PTが居宅を訪問し、受け入れ準備を進める必要があると指摘。ほかの委員も賛意を示した。医師の関与については、「リハの実施を指示しただけなのか、それともきめ細かな説明をしたのか、関与の質が評価につながる仕組みを考えるべき」(齊藤秀樹委員・全国老人クラブ連合会常務理事)、「医師の数は限られており、何でもかんでも会議に参加ではなく、ICTのフル活用や指示書に基づいてほかのスタッフが対応するなど、具体的な医師の関与方法について考える必要がある」(石田路子委員・高齢社会をよくする女性の会理事)といった意見が出た。
 一方、居宅療養管理指導では、2016年度の診療報酬改定で、居住場所や単一建物での診療人数に応じた評価に算定要件の見直しが行われた【在宅時医学総合管理料】との整合性を図ることが論点として示された(p12参照)。なお、同日の分科会では、「平成29年度(2017年度)介護従事者処遇状況等調査」の実施案が了承された(p127~p148参照)

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