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【参考資料3】「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」報告書 (19 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00028.html
出典情報 創薬力の強化・安定供給の確保等のための薬事規制のあり方に関する検討会(第1回 7/10)《厚生労働省》
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とって、投資コスト回収の見込みが立たないリスクにつながり、日本への上市の魅力
を低下させている懸念も指摘されている。
(外国平均価格調整)


外国平均価格調整により薬価引上げを行うルールがあるのは、新規収載時のみである
ため、特に革新性が高く原価計算方式により算定されるような医薬品については、海
外複数国で上市した後に日本で薬価収載する方が、外国引上げ調整により高い薬価を
算定される可能性が高い。そのため、世界に先駆けて開発された新薬であっても、日
本より海外で先に上市することを助長するとの指摘もある。

(薬価制度改革の頻度)


新薬の薬価収載に関しては、原則として、薬事承認を受けた医薬品は薬価収載される
が、企業は上市判断時(概ね第3相臨床試験結果の判明時)までに、複数回、投資に
対する利益回収の可能性を予測し、研究開発の継続と上市の可否を検討している。



しかし、薬価改定の際には、イノベーションの推進と国民皆保険の持続性を両立する
観点等から薬価制度の見直しが行われるが、企業経営に大きな影響を与えるような薬
価制度改革が頻回に行われると、不確実性が増大し、当初計画していた投資コスト回
収が困難となるリスクが高くなる。その結果として、日本市場はリスクが高いとして
医薬品の開発が先送りにされる、あるいは他国での開発が優先されるおそれがある。



また、仮に投資コスト回収に要する期間が延長した場合、企業は投資コストを早期回
収するため、後発品が上市された後も特許満了後の新薬の販売を継続することが必要
となり、結果として長期収載品による利益への依存を誘導する一因となることが懸念
される。

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