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参考資料3 「ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方」見直し等に係る報告(第二次、第三次)の補遺(令和5年6月8日 総合科学技術・イノベーション会議) (47 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/2023/20230111-mext_00001.html |
出典情報 | 特定胚等研究専門委員会(第122回 8/7)《文部科学省 》 |
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るに当たって、別途、未受精卵を確保する必要がある点について十分留意す
る必要がある。この点については、1.
(2)①で述べたとおり、既に策定、
運用されているART指針を踏まえて対応すべきとの意見があった。
その他、生殖補助医療の目的での卵子の提供に当たり、英国においては卵
子提供に対する補償を認めていることや、海外における核置換技術を用いた
基礎的研究の取扱いの状況、英国等の一部の国においては、ミトコンドリア
置換の臨床研究に取り組んでいること等、海外の状況についても報告があっ
た。1.(2)①に述べたとおり、このような国際的な検討の状況を参考と
しつつ、国際協調に基づく検討が引き続き重要と考えられた。
また、国民的な議論の重要性が指摘されていることについては、1.
(2)
①に述べたとおりである。
②
検討内容を踏まえた考察
当該検討の過程において、研究用新規胚を作成して行う研究と余剰胚を利
用して行う研究で倫理的な差異があるとする意見と、研究用新規胚と余剰胚
はいずれも尊重されるべき胚としての尊厳は同等であるとする意見があり、
研究用新規胚の作成に対しては様々な考え方があることに十分な留意が必
要である。
また、研究用新規胚による研究においては、研究のために配偶子の提供を
受ける必要があり、この点については余剰胚とは異なる手続きを要すること
から、特に提供者が十分な理解の下で自由な意思決定を行うことができるよ
うインフォームド・コンセントに係る配慮事項等、ART指針における規定
にも留意しつつ、適正な運用が確保されるべきである。
以上のヒアリング、議論、留意点等を踏まえれば、核置換技術を用いたミ
トコンドリア病に関する基礎的研究は、研究用新規胚を作成して行う社会的
妥当性が認められる。
Ⅲ.本報告における見解
以上の検討及び考察を踏まえ、調査会としては、ゲノム編集技術等を用いた
遺伝性・先天性疾患に関する基礎的研究のうち研究用新規胚を作成して行うも
の及び核置換技術を用いたミトコンドリア病に関する基礎的研究のうち新規
胚を作成して行うものについては、いずれも科学的合理性及び社会的妥当性が
認められるものと考える。
ただし、研究用新規胚を作成して行う研究については、第二次報告における
議論と同様、基本的考え方に示されたヒト受精胚の尊重の原則を十分に踏まえ、
人間の道具化・手段化の懸念をもたらさないよう、適切な歯止めを設けること
が求められることから、ヒト胚を用いる基礎的研究のうち、特に研究用新規胚
を作成して行わなければ実施することができないものに限るべきである。
また、配偶子の提供、特に卵子の提供を受ける場合において十分な配慮が必
要である。そのためには、個別の研究計画について基本的考え方の例外になり
得るかを適切に確認するための要件や、研究の透明性を確保する枠組みを提示
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る必要がある。この点については、1.
(2)①で述べたとおり、既に策定、
運用されているART指針を踏まえて対応すべきとの意見があった。
その他、生殖補助医療の目的での卵子の提供に当たり、英国においては卵
子提供に対する補償を認めていることや、海外における核置換技術を用いた
基礎的研究の取扱いの状況、英国等の一部の国においては、ミトコンドリア
置換の臨床研究に取り組んでいること等、海外の状況についても報告があっ
た。1.(2)①に述べたとおり、このような国際的な検討の状況を参考と
しつつ、国際協調に基づく検討が引き続き重要と考えられた。
また、国民的な議論の重要性が指摘されていることについては、1.
(2)
①に述べたとおりである。
②
検討内容を踏まえた考察
当該検討の過程において、研究用新規胚を作成して行う研究と余剰胚を利
用して行う研究で倫理的な差異があるとする意見と、研究用新規胚と余剰胚
はいずれも尊重されるべき胚としての尊厳は同等であるとする意見があり、
研究用新規胚の作成に対しては様々な考え方があることに十分な留意が必
要である。
また、研究用新規胚による研究においては、研究のために配偶子の提供を
受ける必要があり、この点については余剰胚とは異なる手続きを要すること
から、特に提供者が十分な理解の下で自由な意思決定を行うことができるよ
うインフォームド・コンセントに係る配慮事項等、ART指針における規定
にも留意しつつ、適正な運用が確保されるべきである。
以上のヒアリング、議論、留意点等を踏まえれば、核置換技術を用いたミ
トコンドリア病に関する基礎的研究は、研究用新規胚を作成して行う社会的
妥当性が認められる。
Ⅲ.本報告における見解
以上の検討及び考察を踏まえ、調査会としては、ゲノム編集技術等を用いた
遺伝性・先天性疾患に関する基礎的研究のうち研究用新規胚を作成して行うも
の及び核置換技術を用いたミトコンドリア病に関する基礎的研究のうち新規
胚を作成して行うものについては、いずれも科学的合理性及び社会的妥当性が
認められるものと考える。
ただし、研究用新規胚を作成して行う研究については、第二次報告における
議論と同様、基本的考え方に示されたヒト受精胚の尊重の原則を十分に踏まえ、
人間の道具化・手段化の懸念をもたらさないよう、適切な歯止めを設けること
が求められることから、ヒト胚を用いる基礎的研究のうち、特に研究用新規胚
を作成して行わなければ実施することができないものに限るべきである。
また、配偶子の提供、特に卵子の提供を受ける場合において十分な配慮が必
要である。そのためには、個別の研究計画について基本的考え方の例外になり
得るかを適切に確認するための要件や、研究の透明性を確保する枠組みを提示
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