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07 参考資料 1-1 百日せきファクトシート[6.8MB] (7 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34803.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第20回 8/29)《厚生労働省》 |
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図1.百日咳患者報告数の年次推移.
米国、オーストラリア、オランダ、英国(イングランドおよびウェールズ)お
よび日本の年間報告数を示した。ただし、届出基準やサーベイランスシステム
は各国で異なる。日本は全国約 3,000 か所の小児科定点からの報告数。各国保
健省等のホームページから作図 20).
百日咳の主な原因菌は百日咳菌(Bordetella pertussis)であり、ヒトの気道上皮に感染
することにより乾性咳嗽や発作性の咳を引き起こす(図2)。百日咳菌以外にヒトに感
染する百日咳類縁菌 注 ) としてパラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)と Bordetella
holmesii が挙げられる 21, 22)。ただし、日本の感染症法に基づく医師の届出では、百日咳
は「Bordetella pertussis によって起こる急性の気道感染症」と定義されている。百日咳
菌に比較して、パラ百日咳菌および B. holmesii の国内感染例は少ない。米国では百日咳
患者のうち 14%がパラ百日咳菌感染とする報告 23)があるが、日本での感染割合は 2%以
下である 24,25)。一方、B. holmesii は国内の百日咳地域流行(2010〜2011 年に宮崎県で発
生)で百日咳菌とともに複数の菌株が分離されたが、その後は散発的な発生が認められ
るだけである 26,27)。2013〜2014 年の百日咳疑い患者 355 人を対象とした国内病原体調査
では、B. holmesii 感染者は確認されていない 25)。百日咳菌と百日咳類縁菌の大きな違い
は百日咳毒素(PT)の産生能にあり、パラ百日咳菌は百日咳毒素遺伝子のプロモータ
ーが機能していないため PT を産生することができない。そのため、パラ百日咳菌は百
日咳菌に比較して感染時の症状が軽いとされている。
注)百日咳類縁菌であるパラ百日咳菌と Bordetella holmesii も百日咳様症状を引
き起こすが、患者の臨床症状から百日咳菌と百日咳類縁菌の感染を区別するこ
とは困難である。
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米国、オーストラリア、オランダ、英国(イングランドおよびウェールズ)お
よび日本の年間報告数を示した。ただし、届出基準やサーベイランスシステム
は各国で異なる。日本は全国約 3,000 か所の小児科定点からの報告数。各国保
健省等のホームページから作図 20).
百日咳の主な原因菌は百日咳菌(Bordetella pertussis)であり、ヒトの気道上皮に感染
することにより乾性咳嗽や発作性の咳を引き起こす(図2)。百日咳菌以外にヒトに感
染する百日咳類縁菌 注 ) としてパラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)と Bordetella
holmesii が挙げられる 21, 22)。ただし、日本の感染症法に基づく医師の届出では、百日咳
は「Bordetella pertussis によって起こる急性の気道感染症」と定義されている。百日咳
菌に比較して、パラ百日咳菌および B. holmesii の国内感染例は少ない。米国では百日咳
患者のうち 14%がパラ百日咳菌感染とする報告 23)があるが、日本での感染割合は 2%以
下である 24,25)。一方、B. holmesii は国内の百日咳地域流行(2010〜2011 年に宮崎県で発
生)で百日咳菌とともに複数の菌株が分離されたが、その後は散発的な発生が認められ
るだけである 26,27)。2013〜2014 年の百日咳疑い患者 355 人を対象とした国内病原体調査
では、B. holmesii 感染者は確認されていない 25)。百日咳菌と百日咳類縁菌の大きな違い
は百日咳毒素(PT)の産生能にあり、パラ百日咳菌は百日咳毒素遺伝子のプロモータ
ーが機能していないため PT を産生することができない。そのため、パラ百日咳菌は百
日咳菌に比較して感染時の症状が軽いとされている。
注)百日咳類縁菌であるパラ百日咳菌と Bordetella holmesii も百日咳様症状を引
き起こすが、患者の臨床症状から百日咳菌と百日咳類縁菌の感染を区別するこ
とは困難である。
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