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○外来(その2)について 総-4 (55 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00221.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第562回 11/8)《厚生労働省》
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D to P with Dの実態②
○ D to P with Dを実施することにより、患者の安心感が高まり、適切な治療につながった報告がある。
医療従事者の40歳代男性。20歳代から2-3行/日の水様便を繰り返していたが放置していた。
30歳代で痔瘻手術が実施された。5年前頃から1日7-8行/日の下痢の悪化がみられ、腸閉塞症状にて相談元病院を受診。
CTでは回腸で複数個所の狭窄あり、内視鏡を含む精査を打診したが本人が拒否され実施せず。
その後も、腸閉塞症状を繰り返し、散発的な外来治療、入院治療を行っていた。6ヶ月前に下部消化管内視鏡検査の同意が得られ、
回腸末端に内視鏡通過不能の狭窄を認め、病理学的にもクローン病に矛盾の無い所見であった。
メサラジン3000mg開始と、狭窄部の内視鏡的バルーン拡張術を施行した。
その後、CTで腹腔内膿瘍が出現し遠隔連携診療の依頼となった。

相談内容(医師4年目の消化器内科医から札幌医科大学へ)
・腸管狭窄病変の治療法
・薬物療法の選択
・患者の理解が十分に得られず、医療者の提案する検査・治療が進まない

遠隔連携診療(D to P with D)を実施し、大学専門医から現在のク
ローン病の状態、治療方針について説明を時間をかけて行った(積極的な
薬物治療による腸管病変進行抑制の意義など)。

患者さんは、専門医を受診したことによる安心感、意識の変化により、
検査・治療について医療者の提案に歩み寄るようになった。
出典:札幌医科大学医学部消化器内科学講座 仲瀬裕志教授より提供

具体的な治療方針:
・抗菌薬で膿瘍改善が得られた後、狭窄と腸炎の治療強化
(具体的な抗菌薬処方量、投与期間について)
・生物学的製剤を導入
・狭窄は定期的な内視鏡的バルーン拡張術
・特定疾患(指定難病)を申請

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