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意見概要 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37384.html
出典情報 社会保障審議会 介護保険部会(第111回 1/17)《厚生労働省》
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第 111 回社会保障審議会介護保険部会における議題2「令和4年度「高齢者虐待の防止、
高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく対応状況等に関する調査結果につ
いて(報告)
」について、本委員会委員からは以下の意見があった。
(委員からのご意見)
委員名(敬称略)

ご意見
・説明文にあるように「相談・通報及び施設等の虐待判断件数の
増加要因については、令和3年度の運営基準改正において委員
会の設置、指針の整備、研修の定期的な開催等を義務付けたこ
と等による取組の進展や、自治体による相談・通報窓口の周知
等により、通報の必要性が定着してきていること」が関連して
いる可能性がある。しかし,このことは発見されていない潜在
事例が多いこと、特に施設においては(虐待判断件数も増加し
ていることから)、可視化されていない虐待事例が相当数潜在
していることを意味するものとして認識されねばならない。ま
た,体制整備が進むほど把握事例が増えるということであるな
らば、今後体制整備の効果を評価するにはどうすればよいかに
ついても検討されねばならない。
・令和 3 年度「高齢者虐待の防止,高齢者の擁護者に対する支援
等に関する法律」に基づく対応状況等に関する調査結果(添付

粟田 主一

資料)を見ると、養介護施設従事者等による高齢者虐待の「被
虐待高齢者の認知症日常生活自立度」(表 21)のデータに基づ
いて、
「認知症高齢者の日常生活自立度Ⅱ以上の者は 76.4%」と
記されている(Ⅱ以上には「認知症はあるが自立度は不明」も
含まれている)。しかし,このデータの分母には自立度が不明の
者が 474 名(うち「認知症あり」220 名,「認知症の有無が不
明:254 名」が含まれている。「認知症の有無が不明」の者を分
母に含めて計算すると「認知症である者」の割合が過小評価さ
れることになる。仮に「認知症の有無が不明:254 名」の者を
分母から除外して計算しなおすと「認知症高齢者の日常生活自
立度Ⅱ以上の者の割合」は 93.9%となり、「自立度不明の者:474
名」を除くと 92.4%となる。令和 4 年度以降の報告書にはその
ような計算の結果を掲載すべきであろう。養介護施設従事者等
による虐待事例の 9 割以上が認知症高齢者であるという認識が
必要であり、そのような観点から認知症高齢者が虐待される要
因を分析し、その対策を考えていくという方向性が極めて重要