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2022年度 通所介護の経営状況について (8 ページ)

公開元URL https://www.wam.go.jp/hp/wp-content/uploads/240228_No.012.pdf
出典情報 2022年度通所介護の経営状況について(2/28)《福祉医療機構》
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2023-012

(図表 10)利用率区分別 認知症対応型通所
介護のサービス活動増減差額比率等の推移

まず、収益に関わる指標について、利用率は
1.2 ポイント低下し、登録者数も 4.5 人減少し

サービス活動増減差額比率

た。やはり登録者の確保と利用率の向上は、通
所介護全体の経営課題といえるだろう。なお、

80.0

20.0

9.6

70.0

認知症対応型通所介護においても、利用率を

赤字事業所割合
(%)
17.0
14.8
15.0

60.0

10%ずつ区分し、それぞれのサービス活動増減

50.0

40.0

差額比率と赤字事業所割合を確認した(図表

0.6

10.0

3.6

5.0

71.8

0.0

30.0

△10.3

10)。

20.0

51.3

△ 5.0

33.0

29.6

10.0

利用率が高い区分ほどサービス活動増減差額

17.1

16.7

△ 10.0

△ 15.0

0.0

50%未満 50%以上 60%以上 70%以上 80%以上 90%以上
(n=85) 60%未満 70%未満 80%未満 90%未満 (n=18)
(n=78) (n=115) (n=98)
(n=41)

比率は高く、赤字事業所割合が低い。利用率が
80%以上の事業所では、サービス活動増減差額
比率が平均で 10%を超えており、赤字事業所割

続いて、費用に関わる指標をみていく。水道

合も 20%を下回っている。
一方、
「50%未満」の区分では、サービス活動

光熱費率が 0.7 ポイント上昇しており、サービ

増減差額比率が△10.3%、赤字事業所割合も

ス活動増減差額比率の低下幅を上回っている。

71.8%とほとんどの事業所が赤字である。デー

このことから、認知症対応型通所介護において

タ数が少ないことに留意は必要だが、通所介護

も、物価高騰による水道光熱費の増加が経営に

と同様、利用率とサービス活動増減差額比率、

大きな影響を与えていることがうかがえる。

赤字事業所割合に相関がみられた。

2.2
(図表 9)2021・2022 年度
所介護の経営状況




赤字事業所のほうが利用率・登録者数が少な
く、収益面で課題

認知症対応型通
2021'
n=540

黒字事業所・赤字事業所別の経営状況

2022' 差(2022'n=549 2021')

(人)
定員数
12.7
12.9
0.1
(%)
利用率
63.5
62.3 △ 1.2
(日)
年間営業日数
311.5 310.0 △ 1.5
(人)
登録者数
27.2
22.7 △ 4.5
(人)
うち要介護者
26.4
22.0 △ 4.4

要介護度
2.56
2.55 △ 0.02
(円)
利用者単価
13,062 13,390
328
利用者 10 人当たり従事者数 (人)
8.47
8.42 △ 0.05
(人)
うち介護職員数
4.68
4.60 △ 0.09
(%)
人件費率
70.6
71.0
0.4
(%)
経費率
20.1
20.4
0.3
(%)
うち水道光熱費率
3.5
4.2
0.7
(%)
減価償却費率
3.4
3.2 △ 0.2
(%)
サービス活動増減差額比率
5.3
4.9 △ 0.5
(%)
経常増減差額比率
5.4
5.2 △ 0.1
従事者 1 人当たりサービス
(千円)
4,864 4,993
130
活動収益
(千円)
従事者 1 人当たり人件費
3,432 3,544
112
定員 1 人当たりサービス活
(千円)
2,589 2,596
7
動収益
(%)
赤字事業所割合
36.9
40.6
3.8

次に、黒字事業所・赤字事業所の比較をする
ことで、経営状況にどのような違いがあるのか
を確認していきたい(図表 11)

収益面では、赤字事業所のほうが利用率は
12.5 ポイントも低く、登録者数も 4.1 人少ない。
利用者単価は同程度であるが、利用率が非常に
低いため、定員 1 人当たりサービス活動収益は
543 千円も低い。
次に費用面では、赤字事業所のほうが人件費
率は 24.0 ポイントも高い。これは、サービス活
動収益の違いにくわえて、従事者 1 人当たり人
件費が 397 千円高いことが要因として考えられ
る。なお、赤字事業所のほうが利用者 10 人当た
り従事者数は 1.80 人多いが、これは利用率が低
いためだと思料する。赤字事業所は、利用率の
向上に資する取組みを重点的に行うべきだろう。

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